行定勲監督だけにちょっと期待しましたが
日活ポルノ記念作品として制作された本作品。監督は、あの大ヒット映画、世界の中心で愛を叫ぶの行定勲監督。
従来のポルノ色の強いものではなく、芸術性の高い作品かと期待に胸を膨らませ女性の裸を撮るにも監督ならではのこだわりがあるのでは?という視点で観賞しました。
売れない映画監督役の板尾創路
映画監督役の板尾創路は周りからは高く評価されているものの、なかなか結果が伴わない残念な役どころ。
加えて、不幸なことに奥さんは意識不明状態の重病。
何とか妻の医療費を稼ごうと監督業そっちのけで、お金の工面に奔走します。
お金のためなら身体を張ってます
まずは目をつけたのが教え子の女優さん。お家がとってもお金持ちで彼女を最初頼りましたが、元教え子からお金を借りるのはちょっと気が引ける。
てなわけで、元奥さんにおがみ倒して、お金を借ります。
それも元奥さんを言い寄っている男と寝かせてお金を得るというもの。
これには正直ビックリこきましたが・・・
とは言うものの、当座の入院費を用意することができました。
何だかんだ言っても、奥さんを大事にしている姿がやけに印象的でした。
病院じゃまずいでしょ
日活ポルノ映画だけに、ベットシーンは数多くあります。とにかく板尾創路のモテっぷりと言ったら、うらやましいかぎりです。
元彼女を筆頭に、自身の作品出ている女優さん、女優の卵の教え子、そして妻の入院先の看護婦さん。
御見舞に訪れた病室にスッと入ってくる看護婦。互いの話の内容からこの2人、過去に恋仲にあった様子。
奥さんのベットの横には空いているベットがあり、まさかと思ったら、隣に寝たきりの奥さんがいるのに、何と病室で事を起こします。
後から入ってくる看護婦の女性の静止もふりきりいっこうにやめる気配がない。しまいには男の先生まで出てきて何とか止めることができました。
現場はものすごいカオス状態なのにいたって冷静な板尾。
寝たきりで意識を戻さない奥さんに対する当てつけで、事を行ったということで、ちゃんとした理由があってのことだったのです。
嫉妬深い奥さんのことだから、その様子を見て意識を取り戻すのではないかと・・・
行定監督の日活ポルノ
映像美という点で、ひとつひとつカットが美しく心惹かれるシーンがいくつもありました。
が、話の内容が難しすぎてついていけませんでした。
感じたのは、板尾創路を通して、監督業といっつも孤独で大変なのよという点でした。