カテゴリー
ハリウッド

まさにタイトル通りの数奇すぎる人生。こんな奇跡は続かないでしょ「ある画家の数奇な運命」

モデルは現代美術芸術家の最高峰と呼ばれるゲルハルト・リヒター

ある画家の幼少期から大成功を収める前夜までを描いた作品。内容がかなりリアリティあるものだったので、観賞後に確認した所、とんでもない画家だったことを知り驚きました。

その御方とは現代美術芸術家の最高峰として知られるゲルハルト・リヒター。この御方89歳というお年なのに現役バリバリ。2019年の第25回ICOM(国際博物館会議)京都大会清水寺で作品も提供しています。

叔母の影響を色濃く映す少年

冒頭はとある美術館のシーン。主人公クルト少年は叔母に連れられ美術館めぐりを頻繁に行っていたのでしょう。この英才教育があったからこそ、彼の才能も開花したと思われます。

ところが、この叔母がなかなかの切れ者と言いますか、人間の理解を超える奇行が目立ち施設に送られことになり、クルトと離れ離れにされてしまいます。

戦時中でナチス政権下では、障害者を安楽死させる政策が行われ、医師の判断の結果、ナチスによって叔母は命を奪われてしまいます。

本人の奇行も芸術の真理を探す行動の一環であり、精神的には何も問題もありませんでしたが、医師から精神障害者と映ってしまったのでしょう。

才能ある人はやっぱりずば抜けています。

戦後、ソ連の占領下で暮らすことなったクルトは看板屋さんに就職します。一生看板屋という職業かと思いきや、当時のボスの粋な計らいで美術大学に進学させてもらいます。

美大でメキメキと力をつけ、その才能は誰もが認める所。ある自治体からは壁画の仕事が舞い込み、彼女も出来てまさに順風満帆と言える人生を過ごしていたのです。なのに・・・。

西ドイツへの亡命を決意。結果的にこれが人生の転機に

自分の作品に対して、どこか違う、これは自分が求める芸術ではないと常日頃から感じていたクルトは、今の安泰の生活を投げ捨てて西ドイツへ行きを決意します。

当時は、まだベルリンの壁が建設される前。電車に乗れば一駅で西側に行けてしまうとハードルの低さでした。

ツテもコネもない環境で妻と2人で、新たな人生を送ることとなったクルト。不安でいっぱいでしょうが、持っている人はやっぱり違います。

ある画家の数奇な運命

年齢的には30歳前後というハンデもり、当時、西ドイツでは最高峰の美大入学は難しいと思われていましたが、教授との面談を見事パスし、晴れて入学することができたのです。

原点回帰が結果的に良かったかも

こんな発想今見ても斬新なんですけどと思うほど、美大生による創作活動は想像をはるかに上回るものばかり。人体にペイントして、規則的にキャンパスに色をつけたり、粘土をてんこ盛りしたり、これが芸術だと言われれば、ウムウムといった感じですが、全くもって理解できないものばかり

ある画家の数奇な運命

そんな周りの学生に感化されたのか、クルトもそれまでの絵画からあらゆる芸術に挑戦します。自分の足跡をつけたり、ペンキをポタポタたらしたり、飛沫を飛ばして不規則なペイントしてみたり。

が、彼の入学を認めた教授の目には、どれも偽物にしか映らなかったようで、自分の作りたいものを作りなさいと厳しい愛の鉄拳制裁を喰らいます。

ある画家の数奇な運命

こうして瞑想すること数ヶ月、彼はこれまで磨いてきた絵画にこそ真実があるということで、ポートレート的な絵画を次々と創作していき、個展も大盛況。こうして世界的芸術家として一歩を踏み始めたのです。

芸術に理解関心のあるマスコミ

彼が個展を開いたときに、記者会見風の質疑応答のシーンがあります。新聞、雑誌などのスタッフから、芸術に造形の深い質問が飛び交い、こんな優れた目利きが多い中で揉まれる環境ってすごいなと思いました。

ある画家の数奇な運命

芸術の歴史が深い欧州というのをあらためて実感した次第です。

カテゴリー
ハリウッド

これぞジャーナリズム精神。「赤い闇」。スターリンの冷たい大地で

世は第二次世界大戦の直前

作品の時代背景はナチス・ドイツが勢いをつけて世間を何かと騒がしていた時期。

作中のセリフに「まさかナチスは戦争なんぞ仕掛けてこないだろう」というのがあり、まだピリピリ状態ではないものの米国では恐慌が起き世界的な不景気状態。

いつ戦争に発展してもおかしくない状態でした。

赤い闇

はじまりはなぜ、ソ連だけ好景気

そんな呑気な政治家達に対し、危機感を募らせていたのがイギリス首相の外交顧問でもあったジャーナリストのジョーンズ。世界的に不景気状態なのに、何故かソ連だけが絶好調。

その理由を探ろうと、スターリンにその真相を聞き出そうと単身でソ連に乗り込みます。

その腰の軽さと真実を探ろうとするジャーナリズム精神には素晴らしいものを感じますが、一歩間違えれば自分の命を取られる可能性もあります。ある程度の覚悟はしていたのでしょう。

厳しい情報統制は戦争前から始まっていた

ソ連渡航後に不可解なことがいきなり頻発。ソ連に住む友人がギャングに襲われ命を失っていたとか、1週間予約したホテルが何故か2日間しか泊まれないとか、果てはモスクワから他の都市への移動は認められないなどなど。

当然、スターリンへの取材も門前払いを喰らい、ソ連好景気の真実を探ることさえできずじまいでした。

想像を絶するほどのウクライナの惨状

記者達も政府からの厳しい情報統制を敷かれているようで、思い通りの取材ができない。途方に暮れるジョーンズでしたが、あるルートから、ソ連好景気の謎がウクライナにあることを教えてもらいます。

こうして、秘密裏にウクライナに足を運んだわけですが、そこで目にしたものは想像を絶するほどの餓鬼状況。

赤い闇

路上には死体が転がり、周りの人達は無関心。当たり前の光景なのでしょう。最も衝撃的だったのが、あまりの飢えにより人肉まで差し出さえた時。このシーンはあまりにも衝撃的でした。

白日のもとにさらされた真実

当時ウクライナは豊富な穀倉地帯と知られ、ソ連にとっては有力な輸出品として重宝されていました。が、自然を相手にする農作物。年によっては収穫物にバラツキが出てしまうもの。

が、ソ連の取った行動はと言えば、輸出量は天候が悪かろうが、一切替えず、ウクライナ人達の食料をも輸出に回すという強硬手段を取り、多くのウクライナ人が餓死。当時の全国民の20%が餓死したというのですから、相当な数でしょう。

これをホロモドールと呼んでおり、ホロコーストなどと並ぶ20世紀最大の大量虐殺として言われているとか。

当時はイギリスとソ連の間では、外交問題でこじれたこともあり、この事実はイギリス政府から公開ペケとされましたが、そこはジャーナリズム精神でしょう。ジョーンズはこの記事をある新聞で発表。

これによりソ連のホロモドールは全世界に知れ渡ることになったのです。この勇気ある行動は大きな代償を払うことになるわけですが、彼の行動の偉大さは今なお語り継がれており、功績は大きいと思います。

カテゴリー
ハリウッド

一人の男が歴史を変えた?わが名はキケロ ナチス最悪のスパイ

全ては復讐心から?
タイトルを見るとナチスに加担したスパイというお話はわかるけれど、どうも最悪という言葉が引っかかる。

エンディングを見て、やっとその意味がわかりました。この実際に存在したアルバニア人が歴史を大きく変える偉業を成し遂げていたのです。

ドイツ側かイギリス側かで揺れ動くトルコ
時は第二次世界大戦の真っ最中。連合国軍は、我が陣営にトルコを取り込もうとするも中々首を縦に振ってくれない。

交渉が長引く中、ほぼ同時期にドイツ側からもお誘いの声が上がり、どちらにつくべきか迷いに迷っていました。

この状況をうまく利用して、スパイ活動を行っていたのが主人公のコードネームキケロと呼ばれたアルバニア人。

イギリス大使館の執事として、イギリス側の極秘情報をドイツの高官に高値で売りさばいていたのです。

最初こそ疑いの目を持っていたけど・・・。
ドイツ高官も最初こそ信じていなかったものの、入手した情報通りに連合国軍が攻撃してきたものだから、これは本物と確信。以後、彼から数度にわたり連合国軍側の情報を入手していったのです。

恋愛話をからめることでハラハラ・ドキドキ

このスパイネタに華を添えるのが、ドイツ高官の元で働く女性との恋。

キケロと偶然に街で出会い、その後、恋仲に発展。今考えるとドイツ高官に近づくための作戦の一環だったことに気付かされます。

女性はキケロの素性やどんな仕事をしているかは一切知らない。障害を持つ息子にも優しく、まさに理想の恋人と言いでしょう。

ついに正体がバレてまうけど・・・。

キケロがガンガン、ドイツ側に情報を流したもんだから、これはおかしいとイギリス大使館でも気づき始め、全スタッフの身辺調査を始めます。

キケロものらりくらりと事情聴取を切り抜けるも、イギリス大使館スタッフは疑いの目を持ったまま。

そこにまさかの女性からのリーク情報がイギリス大使館スタッフにもたらされます。

オタクのスタッフからウチのボス、つまりナチス高官に情報がダダ漏れだということを・・・。

彼女がここまで追い詰めたのは、ドイツ高官からの脅迫。自分の愛人にならなければ、息子を強制収容所に入れると・・・。

てなわけで息子の命を守るべく、おかあちゃんは危ない橋を渡ることを決意したのです。

ドイツ高官とキケロが会う日をキャッチし、指定の場所で待ち伏せしていると、そこには今おつきあい中の彼が・・・。

あまりの衝撃に言葉を失う彼女。自分が利用されていたことに心を痛めてしまいます。

イギリス側も知っていたの?

果たして二人の恋の行方はどうなるのか、そして息子は強制収容所送りを逃れることができるのか。最後まで見どころ満載。

ノルマンディではなく、別の場所から上陸するという嘘情報を流し、ナチス軍に肩透かしを食らわせたキケロ。

これがノルマンディ作戦を成功させた一因と考えるならば、一人の男により歴史が大きく変わったといってもいいでしょう。

とにかくすごいよ、キケロは。

カテゴリー
ハリウッド

戦車って大変「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」

多勢に無勢とはまさにこのこと

独ソ戦を描いた本作品。ドイツ軍に攻め込まれ風前の灯のソ連軍。

敵は数十台の戦車部隊なのにソ連側は戦車1台。どう見ても勝ち目はない戦。

けど、そこは士官学校卒の主人公の手にかかればお手の物。操縦士、砲台士など明らかにやる気のない部下達を従え戦場に向かいます。

森の中から隊列組んで近づいてくるドイツの戦車部隊。恐怖で震え上がるのを抑えつつ、十分に惹きつけた所でズドン。

指揮官の指示の元、次々とドイツ軍の戦車を沈めていくT-34。戦況はソ連有利で進みます。

数十台もあったドイツ軍は残り1台。これを沈めれば勝利を手に入れることができたものの、数で勝るドイツ軍が辛うじて勝利し、指揮官はドイツの捕虜になってしまいます。

転機はソ連軍一掃作戦

7年もの捕虜生活を続け、このまま祖国に帰ることなくドイツで生涯を終えるところでしたが、ソ連一掃作戦により再び祖国に帰るチャンスが訪れます。

演習と称して、ソ連軍のT-34を操り、ドイツの戦車部隊と戦うというもの。ただし実弾は一切なし。

が、彼らに与えられたT-34には実弾が6発。これを活かす手はないということでドイツ軍に秘密でこれらの武器を戦車内にいた遺体と一緒に埋葬します。

T-34を操る部隊に選ばれたのは、過去にドイツと激しい戦いを共にした仲間たち。ドイツの地で再結成されることになりました。

演習と見せかけて逃走

演習当日、T-34には実弾が乗せられ準備万端。演習場となる森へと向かいます。

森の端にはこの演習の様子を見学する高台があり、そこには昔、指揮官が戦った相手であり、今回の演習で声をかけた高官が戦況を見守っていました。

で、この後、彼のど肝を抜く事態が起き見学者は大パニック。T-34の砲撃でドイツ軍の戦車はクラッシュ。

さらにT-34が高台に向けて砲撃したものだから、驚くのも無理はありません。

この間にT-34は逃走。チェコに向けて逃走劇が始まるのでした。

もどかしすぎるよ戦車の戦い

国境近くまで逃げることができたT-34。待ち伏せをかますドイツ軍。両者がある街で最後の戦いが行われます。

まぁ、この戦いで戦車同士の戦いがいかにイライラするものかと実感しました。

目の前に敵の戦車があるのに砲台がそちらを向いていないと攻撃できない。中の砲台士がハンドルをグルグル回して向きを変えるシーンはハラハラドキドキ。

この人力の差が勝敗を分けるとは、思いもよりませんでした。

他にも砲弾が戦車のボディをちょっとかすっただけでも中には想像以上の衝撃が走り、しばしの間、酩酊状態。回復するのを待って次なる攻撃映るという繰り返し。

またこれがもどかしすぎるの何のって。

とはいえ、これまでは派手な白兵戦や戦闘機による激しいバトルばかり見てきた僕にとっては新鮮に映りました。

カテゴリー
日本映画

数学ができる子になりたかった「アルキメデスの大戦」

戦艦から飛行機の時代へ

時は第二次世界大戦前夜。日露戦争、第一次世界大戦を終え自信満々の日本軍。

それまでは戦艦同士の戦いでしたが、時代は飛行機の時代へと映りつつありました。

が、日本軍は過去の栄光から脱することができず、未だ戦艦による戦を重視する傾向にありました。

これに異を唱えたのが山本五十六。早くから飛行機を中心とした戦に変わっていくことを誰よりも先に主張していました。

ので、戦艦建設には空母を多く建造することを主張。これが大戦艦主張派と真っ向からぶつかり、空母か大戦艦かで海軍内は揉めに揉めることになりました。

大臣はどちらかと言うと戦艦建造派に傾きつつあり厳しい状況。

それを空母建設にひっくり返すために、考えたのが戦艦建造の見積金額。

空母建設よりも安すぎる戦艦建造費に狙いを定め、実際いくらかかるかを算出し、いかに戦艦建造が無意味化を主張しようとしたのです。

これを次の会議にかけて発表しようとしたのですが、期限はたったの2週間。情報が全くない中で、正確な見積もりだしは無理に等しい。

そこで白羽の矢が立ったのが100年に一人の逸材と噂された菅田将暉役の青年だったのです。

大人すぎるよ。山本五十六

早速、彼の自宅まで足を運び協力を仰ぐもばっさりと断れる始末。

軍人を毛嫌いする彼にとって、軍部に協力するなど考えられないとうわけです。

しかもアメリカ留学が決まっている中で、それを投げ出して軍部に協力するなどありえないと。

山本五十六はかなり辛辣な言葉を浴びせられるも、一切表情を変えず、むしろ相手側の思う所もさもありなんと受け入れる大人の対応。

最後に戦艦が建造されれば、またも戦争が起きてしまう危険性を伝え、戦争阻止に一緒に働いてくれと説得。

これが青年の胸に響き、彼の協力のもと、戦艦の見積もり出しが始まったのでした。

メジャーひとつで図面を起こすとは

見積もりだしは苦難の連続。というのも図面などの資料を一切貸し出せないという嫌がらせを受けます。

そうした条件の悪い中、横浜に停泊している戦艦を元に大戦艦の全容を把握しようと、メジャーひとつでさまざまな数字を図っていきます。

そのメモした数字をもとに大戦艦の図面を1日でかきあげてしまいます。神童と呼ばれる天才っぷりを発揮し、懐疑的だった周囲を黙らせることになったのです。

見事なまでのプレゼン力

迎えた会議の席上、彼は海軍のおえらいさんを前に、見事なまでのプレゼンを行います。

鉄の総量と建造費には相関関係があると主張し、ある数式を提示。この数式をもとに過去の戦艦の見積もり金額を次々と当てていきます。

素人でも、この青年と言ってることは間違いないと思いました。

実際の見積り金額が当初提示されていた金額よりも倍近いことを暴いたのです。

加えて設計上の危険性も発見。ってことは増強する費用がさらに上乗せされ、見積り金額はさらに高くなることをやんわりと主張したのです。

とんでもない結末が待っていたとは

こうして、大戦艦建造ではなく空母建設に方針が決定し、青年は役目を見事に果たしたわけですが、話がそう簡単に終わらないのがこの作品。

最後にとんでもない悪魔のささやきが。彼はどちら側につくのか。必見です。

カテゴリー
Blog 反省

どこか安っぽさが否めない「D-デイ ノルマンディー1944」

バンド・オブ・ブラザースと異なるもう一つのDデイ

第二次世界大戦の大きな分岐点と言えば、ノルマンディ上陸作戦ではないでしょうか。

ドイツ軍占領下に空から海から決死の突撃を敢行し、見事、連合国に勝利をもたらした戦いです。

米ドラマのバンド・オブ・ブラザースは空からノルマンディに上陸し、その後、数々の戦地で勝利を収め、最終的にナチスの本丸とも言えるベルリンに行き着くという感動作品でした。

一方、本作品は海からノルマンディ上陸を果たすというもの。空も激しいナチスの抵抗にあっていましたが、海側もそれよりもかなりハードでした。

まさに犬死覚悟の岬制圧

上陸する岬にはナチス軍が待ち構え、上陸するアメリカを次々と撃ち殺していきます。

距離を縮めようにも砂浜には地雷が無数に仕込まれ、アメリカ軍の進攻を阻みます。

崖上からはナチス軍が乱射攻撃。 が、鬼中佐の激しい叱咤激励を受け、兵士達は犬死に覚悟で崖を登っていきます。

必死になって、よじ登ってくる米軍兵士を次々と撃ち殺すナチス軍でしたが、別ルートで岬の上に到達した米軍に撃ち殺され、あっさり木っ端微塵となります。

あまりにも丸腰すぎないか、ドイツ軍

そもそも連合国軍の上陸を阻止する重要な拠点なのに、守るナチス軍が少ない。作品を見る限り数人レベル。これでは連合国に負けるのも無理はありません。

上陸を阻んでいた岬を制圧した米軍は、さらに奥深く進攻し、ナチス軍の拠点を次々と制圧していきます。

まぁ、行く先々でナチス軍は不意打ちを食らうわけですが、あまりにも呑気すぎ。少し位情報入っているでしょうと随所にツッコミどころがありましたよ。

艦砲射撃の正確さに驚きっぱなし

快進撃を続ける中、米軍が初めて苦戦を強いられます。

それもこれまでのナチス軍とは比較にならない位の部隊と遭遇したからです。

とは言っても数人が数十人と増えたくらいなのですが・・・。

万事休すとなった米軍。ジリジリと劣勢に立たされる中、海で待機する戦艦に艦砲射撃を要請。投下ポイントを無線で伝えます。

とは言っても、自分たちも危険にさらされる可能性大。中佐は死を覚悟したのでしょう。

上陸部隊から連絡を受けた戦艦では目的のポイントめがけて大砲を発射。これがピンポイントで、対峙しているナチス軍の軍用車に着弾。

アーチェリーの選手が的のど真ん中を射抜くほどの正確さで艦砲射撃を成功させます。

これによりナチス軍は撤退。上陸部隊は勝利をまたも勝利を収めることができました。

この安っぽさは人の少なさが原因?

その後、フランス本土の奥地まで進攻し、次々とナチス軍を撃破した上陸部隊。部隊を率いる中佐は、戦後は、その功績を讃えられ元帥にまで昇進たとのこと。

てなわけで、この作品が実話であったことにあらためて驚かされました。

ストーリーとしては面白いだけに、演出の安ぽっさが目についた点だけは残念でなりません。

もう少しスケールの大きさを表現できていれば・・・。

これも全て、人数の少なさに起因するんでしょうね。戦争映画ってやっぱり数が大事なと思った次第です。

カテゴリー
ハリウッド

コメディとシリアスが同居「アンダーグラウンド」

時は第二次世界大戦のユーゴ

第二次世界大戦下のユーゴスラビアを描いた作品。街にはナチスが支配し、国民は、この占領者に従うといった状況。

とは言え、おとなしくしている訳でもなく、主人公のヒゲ男は、果敢にナチスに立ち向かいます。

ある時は、愛人を奪ったナチスの上官を公衆の面前で銃殺。その後、彼は地下生活を余儀なくされるのですが・・・。

地下生活者ってどこにでもいるのね

第二次世界大戦中に地下生活を送る作品はいくつか見てきましたが、どこも寝るだけが精一杯の場所で、長期間生活できるような所ではありませんでした。

が、本作品では遊び場があったり、キッチンもあり、簡易的なお風呂みたいなものもあり、充実した生活っぷり。

何よりも住民の表情が明るい。まぁ、コメディタッチで描かれているのだから、このような演出をせざるを得ないと思いますが・・・

で、友人の手引で地下生活を送ることとなった主人公。が、ナチスの目から逃げるものの、まだ打倒ナチスを諦めず、反撃のチャンスを伺っていました。

久々の娑婆の空気はうまい

そうこうしている内に、戦争は終了。が、地下で暮らす人達にはこの情報が全く入らず、戦後15年近く立っているのに未だ戦争中と思っています。

というのも、その間、ライフル銃や戦車の製造で地下で行っていたのです。この仕事が終わらないってことは戦争中であると勘違いするのも無理はありません。

で、地下で作られた兵器は、彼の友人を介して世界にばら撒かれていき、彼は武器商人として、巨額の利益を得ることとなったのです。

が、この地下生活もひょうんな事から終焉を迎えます。地下住民と一緒に過ごしていたチンパンジーが誤って戦車の大砲を発射。

こうして、彼らは戦争が既に終結したことを知ったのでした。

祖国分断。内戦勃発のユーゴ

それから50年近くはたったのでしょうか。時は1990年代のユーゴの内戦へと場面は移り、友人に騙された主人公は、ある国の指揮官に。

一方の武器商人の友人は、ユーゴ内戦を好機と見たのか、各民族に武器を売りさばいている始末。

そんな彼に天罰が落ちたのか、この事実を知った実の弟から手痛い仕打ちを受けることになるのですが・・・

現代社会への皮肉を込めて・・・

最初こそコメディ作品的な雰囲気を醸し出していましたが、エンディングに近づくにつれて、かなりシリアスな空気に変わっていきました。

作品の上映が1995年と、内戦真っ最中ということもあり、監督としては内戦の無意味さを伝えたかったのでしょうね。

自分の生まれ故郷がなくなるというのは寂しいものです。

カテゴリー
ハリウッド

工場から自走って。「T-34 ナチスが恐れた最強戦車」

苦難の連続

本来であれば列車に乗せて輸送される戦車ですが、理由あって列車を使った陸送をできないとのこと。

技術者としては相当自身ありの戦車だけにスターリンに認めてもらい早く実践に投入してもらいたい。

そんな使命感に似た強い意志を持つと人間は強い生き物です。

誰もがこれまで考えもしなかった自走による洗車輸送という思い切った策に打って出たのです。

その道のりは、どうでしょう、青森から東京。いやもっとあるかもしれません。高速に乗らず一般道だけ走るとなるとクルマでかなりしんどい話です。

山賊に襲われ危機一髪

しかも途中、途中でとんでもない邪魔者達が彼らの前にはだかります。

まずは山賊。戦時下はまだロシアも中央集権化が進んでいなかったのか、金品を目当てに軍隊や一般人を襲ったりとかなり大胆。

輸送部隊も応戦むなしく彼らの囚われの身となり、戦車納品は潰えたかに見えましが、それを救ってくれたのが、何と敵国のナチスでした。

t-34

優れた情報網ナチス

ナチスは、この最強戦車T-34がナチスにとっては今後の脅威になると早くから見抜き、この戦車を本国に持ち帰ろうと計画します。

送り込まれたのは少数を精鋭部隊。山賊達に先を越されてしまいましたが、彼らのアジトに出向き、紳的にお金で解決することを提案。

ところが山賊の親分が欲に眼がくらんだのがさらなる額を要求。ナチス精鋭部隊はこれは話にならないと力づくで戦車を奪うことに計画を切り替えます。

早朝から彼らの襲撃が始まり、あれよあれよと窮地に追い込まれる山賊達。が、それを救ってくれたのがT-34だったのです。

大砲一発彼らにお見舞いすると攻撃は止み、難を逃れることができたのです。

これに懲りた山賊の親分は彼らに戦車を戻し、さっさとここを出ていってくれとお願いする始末。

こうして再び、戦車陸送計画が続行されるのです。

t-34

まさか見方の砲撃を喰らうとは

この珍道中の最中、T-34の強さを証明する事件が起きます。

ソ連軍の部隊に捕まり、戦車を降りろの指令。指令に従わなければ砲撃するとのこと。

これまでの戦車であれば砲撃を喰らえば木っ端微塵でしたが、T-34じは別物。

開発者は悩みに悩みましたが、同行していた女性の開発者に言わせれば、その程度の砲撃で木っ端微塵になるT-34でないと主張し、上司の静止を振り切って戦車を走らせ、その瞬間、ソ連軍も砲撃を開始。

大きな煙が周りに広がり、煙が消えるとそこにはピンピンとしたT-34

この一件で開発者たちはさらに自信を深めモスクワを目指すのでした。

果たして無事に目的地にたどり着くことができるのか、ぜひご覧ください。

t-34
カテゴリー
ハリウッド

お見事な逃亡劇。「ザ・ハント ナチスに狙われた男」

ノルウェイもナチス占領下だったとは

イギリスの諜報の調教を受けたノルウェイ人12名が小さな小さな漁船に乗り、あともう少しで本国ノルウェイに上陸成功だったのに・・・。

待っていたのは何とナチス。海上から、そして陸から銃砲撃の雨あられ。何とか難を逃れ上陸したものの、12名中11名はナチスに捕らわれる羽目に。

ノルウェイの海上基地爆破の計画はあえなく潰えたかに見えましたが、奇跡にこの難から逃れることに成功した人がいました。

その人が本作品の主人公。

ナチスが上陸した仲間たちの逮捕に忙しい中、その背後をしれっと通過しようとしましたが、運悪く見つかってしまい、彼の逃走劇はここから始まるのでした。

ザ・ハント

スタートから重いハンデ

何とかナチスの目を盗み逃走に成功しましたが、周囲は極寒のノルウェイ。不幸にも片足は裸足で、かつナチスの銃撃に会い傷を負っている状態。

しかもそんな状態で海の中に一夜潜伏していたというのですから強靭な精神力と体力を持っていたのでしょう。

ナチスも一晩、海の中を監視するほどの執拗さ。が、結局彼らを見つけることができず、死体を確認せずにこの寒さなら生きていまいということで、捜索を一旦打ち切ります。

ところが、現場は彼が死んだと断定するも、その上司は死体が上がってくるまで彼の死を認めないと再び捜索を開始することになったのです。

ザ・ハント

ノルウェイ人の温かいこと、温かいこと

周りはほぼ真っ白の山奥なものの、ポツンとポツンと集落があり、彼はそのお家を転々として、中立国のスウェーデンを目指します。

彼をかくまうノルウェイ人の家族、おばーちゃん、そして兄妹など皆、最初こそ怪しむそぶりを見せたものの、彼を素直に受け入れ計画を後押ししてくれるのでした。

自宅でかくまってあげたり、スウェーデン人との仲介役を紹介したり、秘密基地でかくまったりと

ナチスに見つかれば命の危険にさらされる恐れがあるのに・・・。その勇気ある行動に感動を覚えました。

ザ・ハント

カモシカってすげー

何とかスウェーデンとの国境数kmまでたどり着くことができた主人公。とは言え、国境付近にはナチスの監視塔があり、そう簡単に逃げることは不可能。

てなわけで、考えたのがカモシカの大群に紛らせて彼を移送しちゃうというもの

当の彼はソリにくくりつけられてカモシカに引かれるがままに従うわけですが・・・

とにかくこのシーンを見て誰もがカモシカスゲーと思ったはず。

極寒の地でも余裕しゃくしゃくといった表情に頼もしさを感じましたよ。本当に

ザ・ハント ザ・ハント
カテゴリー
ハリウッド

アムロ級の腕前?最強航空部隊「スクワッド303 ナチス撃墜大作戦」

熾烈な制空権争い

ほぼ欧州全土を占領し、最も勢いのあった頃のドイツと対峙することとなった米国

海で囲まれているという地の理を生かして陸からの攻め込まれるということはない。唯一攻めてくると言えば空。

戦時中はナチスの激しい空襲にあったとは言うけれど、完全に制空権を奪われたわけではなく、イギリスも善戦していたことが、この作品を見て知りました。

303スクワッド

国を変えてナチスに挑む

作品中に描かれていた航空部隊303戦闘機部隊

隊員はほぼ全てポーランド人

ナチスに住む場所を占領され、命からがらイギリスに辿りついたのでしょう。

イギリスも同じ敵を持つということから、彼らを英国空軍に組み入れます。

とは言え、英国人と平等な目で見るということはせず、彼らには先発部隊を任せます。

彼らに働いてもらい、相手が疲弊したところで温存していた英国軍を繰り出すというもの。

そんな事情を知っていても、特に不平不満を口に出すことなくナチスに闘いを挑みます。

303スクワッド

多勢に無勢とは言うけれど

ナチスの戦闘機部隊は300、600ととてつもない数。一方の英国軍はその半分以下。空いっぱいに広がるナチスの戦闘機を見たらすくみあがって引き返したくなるもの。

多勢に無勢とはまさにこの事。

が、選ばれし腕利き揃いの303は逆に、そんな状況を楽しんでいるかのごとくバタバタとナチスの戦闘機を撃ち落としていきます。

その姿は、あのドムを数分で次々と倒していったアムロを見ているようで、部隊全員がアムロ級の腕前だったら、数では勝ったとしてもナチスは勝てないだろうなと思いましたよ。

303スクワッド

彼女の家から出勤の緩さ

303部隊の戦闘員はゴリゴリの軍人ではなく、ナチスとの闘いをまるで日常業務として淡々とこなしているというのが新鮮に映りました

仕事が終わる頃の夕方には飛行場に戻り、みんなでバーに行きナンパしてみたり、踊ってみたり自由奔放。

明日の闘いで死ぬかもしれないという不安など一切見せないハートの強さ

ある日の戦闘では彼女の家に泊まり、戦闘に遅刻してくる始末。自転車で飛行場に向かう仕草に戦争感が全くしないなと感じました。

303スクワッド

祖国を思う気持ちは人一倍

こんなオチャラケ集団ですが、次々とナチスの航空部隊を撃破し、新聞でも報道されるようになり、英雄視されていきます。

英国陛下からの訪問を受けた際、皆、ポーランド人ということを強く主張していた所に祖国を思いながら戦っているだなと感じました。

こうして彼らの働きもあってか、ナチスに制空権を取られことなく多くの市民の命を守ったということで、303は今なお英雄視されているのです。

303スクワッド