バンド・オブ・ブラザースと異なるもう一つのDデイ
第二次世界大戦の大きな分岐点と言えば、ノルマンディ上陸作戦ではないでしょうか。
ドイツ軍占領下に空から海から決死の突撃を敢行し、見事、連合国に勝利をもたらした戦いです。
米ドラマのバンド・オブ・ブラザースは空からノルマンディに上陸し、その後、数々の戦地で勝利を収め、最終的にナチスの本丸とも言えるベルリンに行き着くという感動作品でした。
一方、本作品は海からノルマンディ上陸を果たすというもの。空も激しいナチスの抵抗にあっていましたが、海側もそれよりもかなりハードでした。
まさに犬死覚悟の岬制圧
上陸する岬にはナチス軍が待ち構え、上陸するアメリカを次々と撃ち殺していきます。
距離を縮めようにも砂浜には地雷が無数に仕込まれ、アメリカ軍の進攻を阻みます。
崖上からはナチス軍が乱射攻撃。 が、鬼中佐の激しい叱咤激励を受け、兵士達は犬死に覚悟で崖を登っていきます。
必死になって、よじ登ってくる米軍兵士を次々と撃ち殺すナチス軍でしたが、別ルートで岬の上に到達した米軍に撃ち殺され、あっさり木っ端微塵となります。
あまりにも丸腰すぎないか、ドイツ軍
そもそも連合国軍の上陸を阻止する重要な拠点なのに、守るナチス軍が少ない。作品を見る限り数人レベル。これでは連合国に負けるのも無理はありません。
上陸を阻んでいた岬を制圧した米軍は、さらに奥深く進攻し、ナチス軍の拠点を次々と制圧していきます。
まぁ、行く先々でナチス軍は不意打ちを食らうわけですが、あまりにも呑気すぎ。少し位情報入っているでしょうと随所にツッコミどころがありましたよ。
艦砲射撃の正確さに驚きっぱなし
快進撃を続ける中、米軍が初めて苦戦を強いられます。
それもこれまでのナチス軍とは比較にならない位の部隊と遭遇したからです。
とは言っても数人が数十人と増えたくらいなのですが・・・。
万事休すとなった米軍。ジリジリと劣勢に立たされる中、海で待機する戦艦に艦砲射撃を要請。投下ポイントを無線で伝えます。
とは言っても、自分たちも危険にさらされる可能性大。中佐は死を覚悟したのでしょう。
上陸部隊から連絡を受けた戦艦では目的のポイントめがけて大砲を発射。これがピンポイントで、対峙しているナチス軍の軍用車に着弾。
アーチェリーの選手が的のど真ん中を射抜くほどの正確さで艦砲射撃を成功させます。
これによりナチス軍は撤退。上陸部隊は勝利をまたも勝利を収めることができました。
この安っぽさは人の少なさが原因?
その後、フランス本土の奥地まで進攻し、次々とナチス軍を撃破した上陸部隊。部隊を率いる中佐は、戦後は、その功績を讃えられ元帥にまで昇進たとのこと。
てなわけで、この作品が実話であったことにあらためて驚かされました。
ストーリーとしては面白いだけに、演出の安ぽっさが目についた点だけは残念でなりません。
もう少しスケールの大きさを表現できていれば・・・。
これも全て、人数の少なさに起因するんでしょうね。戦争映画ってやっぱり数が大事なと思った次第です。