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電機業界

頑張れ、DynaBook。

絶対王者は過去のお話

遠い遠い昔のお話。ノートPCが20万円近くで売られていた頃、東芝のDynaBookは世界NO.1の販売数を誇っていました。

当時の自分は5万円前後のデスクトップで我慢していたこともあり、DynaBookに対する憧れは人一倍。

それが今では、絶対王者の面影もなく凋落の日々。ブランドの存続さえ危ぶまれているという話、どこか寂しさすら感じます。

ノートPC

デスクトップと同じ運命を辿る

当時は、デルとHPが彗星のごとく現われ、瞬く間に世界トップシェアを獲得していきました。

日本勢でこの2強に対抗できるメーカーはなく、ノートPCの世界で勝負するしかない。てな所まで追い込まれていったように見えます。

ところがこの領域にも、デル、HP。んで、IBMを買収し、勢いになるLenovoも現われ、日本勢は防戦一方。撤退を余儀なくされるメーカーも出てくる始末。

王者DynaBookも同様で、ズルズルとシェアを落としていったのは言うまでもありません・・・

ノートPC

シャープで息を吹き返す

DynaBookの不振は、他にも東芝のゴタゴタ騒ぎの影響も少なからずあり、パソコン事業も売却リスト入りされ、シャープに売却されました。

新しいご主人の元、新しい船出をきることとなりました。

調達力の強さでは群を抜く鴻海傘下に入ったことで、復活に向けたロードマップもかなり気合が感じられる内容。

現在の数字に対し、2021年には、それを2倍に高めるというもの。新規株式公開も視野にDynaBookの復活劇がこれからまさに始まろうとしています。

ノートPC

肝は法人需要

復活に向けての最優先事項はコスト競争力の強化。。こちらは鴻海の力に頼り、購買から製造などで協力を進めてます。

この点については早速効果が出ており、2018年下期には黒字化するのではと言われています。

恐るべし、鴻海効果といった所でしょう。

そして次なる戦略が法人重要の開拓。一般顧客向けに比べ、儲けが大きい。手早く台数を稼ぐにはもってこいの市場。当然他社もこの分野に力を入れてはいますが、ハードに加え、セキュリティやらクラウド管理などのサービスもセットにして攻略していこうという絵えお描いています。

ノートPC

DynaBook復活なるか

てなわけで、再び息を吹き替えしたDynaBook。日本が誇るノートPCとして輝きを取り戻せるのか、今後の動向に注目したい。

VAIOが法人需要開拓で成功。業容をさらに拡大なんて記事を見るにつけ、DynaBookも行けるのでは?と思うのは僕だけでしょうか。

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エネルギー業界

大丈夫?日立の英原発建設

後出しジャンケンで泥沼

日立の原発建設の新聞を報道を読んで頭をよぎったのが東芝の原発失敗のお話。2006年前後だったかと思いますが、当時の東芝はそこまで原発に力を入れている会社ではありませんでした。

んで、WHが身売りに出されるということで、とりあえず買収しますと手を上げたレベル。他にも海外勢も買収に手を上げるとなると、政府からも海外勢にとられるなとばかりに軽いプレッシャーがかかり、当初の予算ちょいとオーバーする金額で東芝にほぼ内定が決まりました。

めでだし、めでたしと思いきや、そこで横槍を入れてきたのが三菱。そもそもWHとの関係は深く、原発の仕組みも一緒。もう1度チャンスをくれとばかりに、仲介会社に申し入れた所が、これがすんなりと通り、再試合となってしまいました。

驚いたのは東芝でしょう。ほぼ内定とは思っていたのに、もう1度入札競争をしなくてはいけないのですから。

ここでやめておけば、よかったものの、乗りかけた船は降りられないとばかりに三菱とのガチンコ対決を受けて立つ格好となりました。

で、めでたく東芝が勝利したものの、その買収額は約7000億円近く。関係者からは相場よりも大幅に高すぎるという声が出るほど。

てな感じで、東芝の原発のビジネスの船出はかなり厳しいものでした。

原発

当初の想定よりも費用がかさみ・・・

高すぎる買い物と揶揄されたいたものの、海外では原発建設の受注を多数獲得。買収費用は前倒しで回収できるという見通しがたっていました。

ところが福島原発事故などもあり、工期が遅れ費用がどんどん膨れ上がっていたのです。

そもそもWHは、スリーマイル島以来の原発建設。建設に慣れていないというのもあったようで、発注者とも訴訟騒ぎとなり、そんなこんなで雪だるま式に建設費用が膨れ上がり、手に負えなくなり、WH破産申請。東芝も売却することとなった訳です。

といった具合に、受注はしたものの、当初の予定通りに工事が進み、費用も想定内に収まるという保証がないのが原発ビジネスの怖い所です。

原発

日立は大丈夫?

このような大失敗を起こしたことで、政府も日立の原発建設には全面的にバックアップする姿勢を示しています。

建設の担うのは、英ホライズン社。この会社が第二のWH社にならないことを祈るばかりです。

というのも、このプロジェクトが失敗したら、そのツケは国民の税金で補填されるとも言われていますし。

現地に日本のスタッフを派遣するなどして、協業で原発建設に取り組んだ方が、多少のリスク回避はできるのでは?と思った次第です。

原発
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書籍レビュー

経済に疎い僕でもスラスラ読めた「東芝の危機」

名門東芝の転落人生

東芝と聞けば、日本を代表する電機メーカー。重電メーカーの御三家とも呼ばれ、日立「野武士」、東芝「お公家さん」、三菱「殿様」と揶揄されていたとか。

その上流階級とも言えるお公家さんの東芝が、上層部の相次ぐ経営の失態で、その地位から転落していくという末路が描かれています。

東芝の長きに渡る歴史を変えたとも言われる西室さんから始まり、傍流から社長に成り上がった西田さん、破壊王の佐々木さん、お鉢の回った田中さんまで。連綿と悪弊が見事なまでに受け継がれていきます。

途中で正義感溢れる人が出現していれば、このような悲惨な末路を辿ることはなかったんでしょうが・・・

粉飾

始まりはバイセル取引

後に粉飾と言われたバイセル取引。この取引を主導したのが、後の社長となる田中さんでした。

この仕組を導入すること事態、至極当然といえます。

パソコンのパーツを一括して東芝が購入。スケールメリットが働いて安く購入できるわけですから。

で、組み立てメーカーにそれを有償で提供して、後に完成品を買い取る。安く調達した部品で作られているから、完成品も安く抑えることができる。

が、東芝の場合は、仕入れ値よりかなり高めで組み立て屋さんに有償で提供。で、保証した数よりも少なく完成品を受け取るというもの。コレ事態は違法でないのですが、これがあまりにも行き過ぎたことが問題で、売上よりも利益額の方が高いというありえない実績ががるようになったのです。

この打ち出の小槌を使って、V字回復をさせたり、赤字決算を3日間で黒字決算にしてみせたりと、様々な赤字解消の切り札として乱用していったのです。

で、結果的に数百億円という赤字を溜め込むことになるわけです。

パソコン

他にも色々と粉飾が・・・

とにかく西田さん時代はチャレンジと称して、各事業部に様々な無理じゃねぇ的な売上目標が課せられていました。

赤字にしようものなら、自分の居場所がなくなるという恐怖感からか、粉飾が横行。

キャリーオーバーという手法は、本来支払われる期日に支払わず、利益が出ているように一時的に見せるというもの。

かの大手広告代理店D社も、キャリーオーバーさせられたというのですから、まさか名門東芝が組織にやっているとは思わないでしょう。担当者のボンミス位にしか思われなかったのではないでしょうか。

企業

トドメをさしたWH買収

パソコン部門のバイセル取引と並んで、東芝にとっての致命的なダメージなWH買収でしょう。

市場評価の倍以上の金額で買収。一時は様々な国から原発受注を獲得し、返済は前倒しできるとまで言われていたのに・・・・。

おもいのほか、工事が長引きかつ予定した工事金額よりも倍以上の工事費となり、WHは破産。

M&Aの怖さというのを感じました。今思うと、WHに振り回されっぱなしで、事業拡大といううまみを得る前に終焉を迎えたと言ってもいいでしょう。

原発

生きた企業統治本として参考になります。

この本を通して、外部スタッフによる委員会を設置しても、何ら機能していないことがわかります。

東芝に限っての話かもしれませんが、1人の人間に権力が集中すると、誤った方向に進んでいる時は、誰ひとりとして暴走を止める人とがいないのかと・・・

何度か義憤にかられて、正しい方向に導こうとしていた人がいたのですが、組織の圧力に屈していたのが残念でなりませんでした。

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電機業界

中国企業傘下で息を吹き返す家電メーカー

中国企業傘下の東芝の場合

色々と問題を起こした結果、家電部門を中国企業美的に売却した東芝。

美的のもとで、東芝ライフスタイルとして再出発をすることとなりました。

東芝時代は、半導体と原発が重視で、家電はやや軽視されてましたが、親が変わったことで予算も潤沢となり、技術者もかなりやる気を取り戻しているとか。

中国

そもそも美的とは

日本では馴染みが薄いですが、2016年の売上高は日本で約2兆円というマンモス企業。中国国内には約2000もの販売店網を持っているというのですから、中国では大手家電メーカーと言ってもいいでしょう。

で、消費者のイメージと言えば格安品を扱う家電メーカーとうのが定着しつつあり、これを打破したいこうという狙いがあり、東芝を買収しました。

中国

共同開発の炊飯器

東芝ライフスタイルと美的の共同開発製品が炊飯器。東芝にとっても2015年に中国市場を撤退しており、再出発ということにもなります。

開発にあたっては、お互いが知恵を出し合い、徹底的に商品を磨き上げてきたとか。

ここは譲れないという所は、東芝スタッフが中国に足を運んで、とことん議論して製品化にこぎつけたとか。

日本の技術者と中国の技術者のこだわりがふんだんに盛り込まれた商品と言っても過言ではないでしょう。

コストダウン効果もあり、2016年下期には黒字化の目処が立ち、息を吹き返した感じすらします。

掃除機

鴻海傘下のシャープの場合

こちらも世間を騒がせた感じがしますが、鴻海傘下となり、息を吹き替えした感じすらするシャープのお話

開発製品はハンディタイプの掃除機。

とにかく軽量化を目指したシャープですが、炭素繊維を使えば事は解決するのはわかっているものの、調達できる見込みが立たない。

そこで、親会社の鴻海に相談した所、地場の炭素繊維会社を紹介され、一気に軽量化の道が開けました。

加えて、開発期間も従来の1年半から1年に短縮。これも鴻海が多くの金型技術者が在籍しているから。それまではどうしても外注せざるを得ませんでした。となると、どうしてもスケジュールが伸びてしまう。が、内製であればスケジュールが伸びることなく大幅に試作品作りの機関を短縮できるわけです。

お米

もったいない日本企業

日本の電機メーカーは海外勢の攻勢にさらされ、元気がありませんが、親が変わると、こうも変わるのかというのが素直な感想です。

モノヅクリへのこだわりは、消えていないのだなと実感すると共に、その思想が中国に波及し、肝心の日本では薄れてしまうのでは?と勝手に不安になっちゃいます・・・

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電機業界

会社倒産の法的整理。会社更生法と民事再生法の違い

10年後も今の業界は存在するのか?

AI技術が幅を効かせ、将来的には今の仕事がロボット君にとって代わるのでは不安を抱いている方も多いはず。

高給取りで名高いトレーダーの世界では、AIがその仕事をこなし、人件費を大幅に削減なんて話を聞くと、知的労働でもない今の仕事も早晩、AI化進んでしまうのではと良からぬ想像をしてしまいます。

となると今、勤めている会社は倒産してしまうわけで、法的整理となった場合、会社更生法なのか、民事再生法なのかは気になる所。

というのも雇われ人にとっては、この選択によってはその後の会社生活に大きく影響してくるからなんです。

倒産

会社更生法とは

会社更生法は倒産後はそれまでの経営陣の一斉退陣して新しい経営陣が指揮を取ります。。それまで日本人が社長だったのに、外国人が社長になることもありえます。社内で交わされる言葉は、全て英語。語学の弱い自分にとってはこれは正直つらい。この歳で、いちから英語を学ぶというのも・・・

外人

法的整理した企業で、会社更生法を適用したのが、日本航空ウィルコムエルピーダなどが挙げられます。

確かにどの企業も経営陣は刷新されています。

雇われ人には関連性は低いですが、債権者にとっては厳しい措置のようで、商取引債権、競売による担保権の行使などは止められちゃいます。

再建する企業にとっては、じっくりとまでは行きませんが、腰を据えて企業の再始動ができるというわけです。

民事再生法とは

民事再生法は、倒産企業の経営陣が引き続き経営を担うことができます。倒産させてケジメをしっかり働いて取りなさいということでしょうか。

ただし、こちらは会社更生法と違い債権者が担保権の行使ができるなど、再建に向けての道はかなり厳しいものと思われます。

民事再生法を適用した会社はスカイマーク第一中央汽船など。

借金

東芝はどっち?

まだ法的整理までは行きませんが、半導体事業の売却がモメにモめています。

売却益で負債をチャラにしようということですが、この再建策も基本的には銀行主導で行われています。

結局はお金を貸した方の意見が強くなるということ。どの銀行も焦げ付くのだけは回避したということで、お金になる事業を売却させたいわけです。

けど、再建に必要な核となる事業まで売ってしまうと、果たして復活できるのかという不安が残ります。

かといって、法的整理をしようものなら、失業者が大量に発生することとなり、日本経済に与えるダメージも相当なものと言われています。

とは言うものの、日本を代表する企業ですから、会社更生法を申請して、半導体事業を核に新生東芝を目指した方が良い気がするんですけどね・・・

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電機業界

中国スマホ絶好調で業績急回復、東芝。

不正会計でボロボロでしたけど・・・

世間から厳しい目に晒され、事業整理やら人員削減の東芝。復活するには相当時間がかかるかと思いましたが、2016年度は早々に黒字化の目処がつきそう。

というのも、思いの外、中国スマホが絶好調だとか。

スマホ

サムスン失速でフラッシュメモリー需要増

中国を代表するスマホメーカーオッポファーフェイがスマホの容量を増やしたことで、フラシュメモリーの需要が増大。

サムスンが発火事件で失速している中、今がチャンスとばかりに攻勢をかけています。

フラシュメモリーの需要増で価格もうなぎ登り。

64ギガビット品の価格が1個3ドル超とかなりの高値で取引されているようです。

フラッシュメモリー

データセンターの世代交代も寄与

フラッシュメモリーの需要増はスマホだけに留まりません。

従来、HDDに運用してていたデータセンターがフラッシュメモリーへの移行に差し掛かっているのも挙げられます。

データセンター

フラッシュメモリーの世代交代で価格高騰

しかもフラッシュメモリーの中でも、技術革新が進み新世代フラシュメモリーの市場導入も2018年頃と見込まれています。

従来方式に比べ容量を大幅に増やせる3次元メモリー。東芝もこの開発に注力することで、従来の2次元メモリーに工数を削減。結果、2次元メモリーの生産数の逼迫を引き起こし、価格高騰に拍車をかけています。

全てはサムスン次第

スマホ発火事件で大打撃を受けたサムスンの失速が、東芝に復調をもたらしたとも言えます。

王者サムスンが復活すれば、中国スマホメーカーも需要は喰われるでしょう。

フラッシュメモリーについては3次元メモリーの世界ではサムスンが一歩先を行っています。

眠れる獅子が目覚める前に、東芝としては早期に3次元メモリーのシェアを挙げたいところでしょう。

苦しい台所事情

規模にモノ言わせるサムスンに比べると圧倒的に資金力で劣る東芝。フラッシュメモリーの開発に資金を投下したくても無い袖は触れないと苦しい状況は変わらず。不正決算のあおりで、外部からの資金調達も厳しいですし・・・

東芝の他事業はと言えば・・・

今回のフラッシュメモリーの需要増で、前年同期の891億円の赤字から967円の黒字に。内フラッシュメモリーが501億円と約半分を締めています。

他の事業の業績はと言えば、原子力、テレビもまだまだ苦しい状況。天然ガスにいたっては1兆円の損失リスクを抱えているとか。

他事業も一緒に復活するとなると、真の東芝復活が達成できるんでしょうね。

復活
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エネルギー業界

時には撤退する勇気も必要。東芝のLNG問題

沸きに湧いた海外初受注

2009年、東芝が海外原発の設計・建設を受注しました。当時は震災前。海外にも原発を広めようと国を挙げて一気呵成に勢いのあった頃です。

こちらの原発、初の海外受注案件で総事業費1兆円。東芝社内では、とてつもなく盛り上がったことでしょう。何てたって1兆円ですから。

原発

震災により状況が一変

喜んでいたのも束の間、2011年の震災を機に状況が一変

共同出資者の東京電力、米電力大手のNRGエナジーが次々と撤退。ここで東芝も一緒に船を降りればよかったのですが、1兆円という金額が冷静な判断を邪魔したのでしょう。

新たな出資者、安定顧客の獲得の道を選んだのでした。

LNG

捨てる神あれば拾う神あり

そんな東芝の苦境を救ったのが経産省からのLNGのお話。参加要請の話を受け、これならば原発事業の安定顧客になり得るだろうと踏み、経産省からの依頼を承諾しました。

LNGが安定顧客になり得るというのは、天然ガスの液化では膨大な電力を消費するから。

契約条件が年間400億円で、それが20年も続くという高いハードルでも、原発とセットに考えれば行けるでしょと考えたのでしょう。

当時はLNGにとっては追い風

加えて当時のLNGは原油価格と連動して、1バレル100ドル前後の高い金額を維持していた頃。一方の東芝のLNGは、それらに比べても圧倒的に安い。であるから、LNGを毎年400億円売ってきてね。と言われようが、意に介さなかったのでしょう。

逆にもっと売りまくって利益まで出しちゃうよ位のイケイケドンドン状態だったと思います。

まさかの原油価格下落

ところが原油価格が急落。連動して各国のLNGも値を下げ、東芝産LNGの価格競争力もなくなり、原発不調に続いての第二の苦境に陥ることになってしまいました。

今では割高な東芝産のLNG を購入する必然性はないとも言われ、さらに今ではLNG自体、世界的に在庫がダブついているという状況。

益々売り先が厳しくなっている状況。

契約の440億円売ってこいよの開始は2019年から。それまでに大口顧客を見つけないと、東芝はさらに苦境にさらされることになります。

原油

大きな決断が全て裏目に。

以上の流れを見るに、1回目の分岐点は原発を撤退するか否かという点。共同出資者が次々と撤退する中で、一緒に撤退していれば被害はもう少し抑えられた気がします。

続いてはLNGの参加。これも経産省の甘い言葉に乗らなければ・・・と悔いているんじゃないでしょうか。が、状況が原発ダメージの補填と考えると乗っかってしまうのも無理もない話だと思います。

契約時に、違約金を払えば解除できるというのを付け加えていれば、この先苦しむ事もなかっただろうに。

規模は象さんとアリンコレベルですけど、自分もこの教訓を参考に、イケイケドンドン的な性格を少しは自重しようと思った次第です。

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電機業界

2016年は電機業界にとって大変かも

東芝とシャープの再編

経営危機に陥っている両者。生き残りかけて事業の売却を進めていますね。

東芝は、社長曰く「売れる事業は売る」という方針を掲げ、グループ全体で約1万人の削減を計画しています。

東芝の売却事業とは

まず画像診断装置などを手がける「東芝メディカルシステムズ」。売却額は数千億円規模と言われています。

他にはパソコン事業。富士通との統合が有力とされています。これにより国内トップシェアに躍り出ることになりますが、世界シェアでは6%。弱者連合と揶揄される程で、新会社もまあまり期待されていないことがわかります。

とは言うものの、東芝、富士通にしてもパソコン事業は連結から切り離したいという思惑は一致しており、話はまとまりそうな雰囲気。

シャープの売却事業とは

同社の看板商品とも言える液晶事業が上げられていますね。産業革新均衡やホンハイなどがが獲得に取り出しているようです。液晶のシャープで世界を席巻した昔が嘘のようなこの現実。

他に売却事業と言えば白物家電。こちらは東芝と統合する案が浮上しているそうです。

事業売却で経営の建て直し

経営危機に陥るとは、まずはリストラを想起しますが、今回は事業売却による経営の立て直しが目立ちます。売却された事業の社員は新しい会社に移り、新しい社員とともに仕事をする訳です。

恐らく年齢もそこそこで、ある意味、二度目の新入社員を経験するだけに環境の変化についていけないのでは・・・といらぬ心配をしてしまいます。

買収後も前途多難

一方、買収会社にしてみても、しっかりと現在の収益を押し上げてくれるは未知数。例えばシャープの液晶で獲得に名乗りを上げているジャパンディスプレイですが、アップルが有機ELの採用を発表しており、液晶のメインにしたジャパンディスプレイにとっては厳しいところ。

さらに販売の現場では、奨励金を減らす方向で従来の「実質0円」が難しくなってくる。となると、ユーザーもおいそれと機種変更なんぞできず、保有期間の延長がおき、買い替えサイクルも長く。

当然、アップルを持ってしても、昔のような販売台数を確保するのは難しくなってくるのではないでしょうか。

とにもかくにも電機業界にとっては前途多難な年になりそうな気がします。

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電機業界

シェア重視。利益軽視のツケ。

遠い昔に聞いた話ですあ・・・

今から20年前位の話ですが、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったファミリーカーがありました。当然、オートバックスやホームセンターも関連商材がバカ売れかと思いきや一部の商材ではなんと赤字。その商品とはタイヤ。ファミリーカーのタイヤと言っても4本まとめれば結構いい金額になるんですが、売れば売るほど赤字が増えるという、当時の自分では何とも理解しがたい話に映りましたが、今考えるにシェア重視で利益は後からついてくる的な考えだったのでしょう。

話は長くなりましたが、今回はそんな話に似たことが記事になっていたので紹介します。

当事者は東芝。製品はLED

現在有望な市場と目されているLED照明市場。照明器具市場では金額ベースで40%に達し、2020年には金額ベースで60%、数量ベースで70%に登ると予測されています。加えて海外ではLED照明はほとんど普及しておらずまったくの未開拓地。そう考えると、どうして東芝が、このオイシイ事業を切り捨てたのか。

理由は簡単。赤字だからです。これから再建に向けてリストラの大嵐が吹くことは必死。赤字事業がまずその犠牲になった格好です。

きっかけはアイリスオオヤマ

LED照明市場は、1位のパナソニック、2位の東芝で圧倒的なシェアを握っていたようですが、そこにアイリスオオヤマが参入。価格も当時4000円近かったものが、破格の2980円。大成功を収めました。アイリスオオヤマも大手さんはすぐに追いつくのは無理だろうと高をくくっていました。

人件費や研究開発費などのコストを抱える大手では無理だろうと。が、しばらくするとパナソニック、東芝もアイリスオオヤマの価格下回る値段で対抗。が、これが東芝のLED事業の終わりの始まりだったのです。

アイリスオオヤマを下回る金額は、そもそも赤字。シェア2位でも赤字が雪だるま式に増えるのであれば撤退しなければならないのもわかります。

シェア重視の慣習

どの業界にも通じますが、この東芝の件も、とにかくシェアを確保しましょう。利益は市場を制圧してから的な考えがあったのだと思います。となると、シェアを上げるために、もっと安くする。ってなると一方では赤字がドンドン膨らんでいく。そんな悲劇的状況が起きていたと察しが付きます。

「他社も赤字ですから、ウチも・・・」なんて言葉がまかり通っていたなんて物騒な噂話も・・・

再建に向けて、シェアから利益重視に転換していくんでしょうね・・・

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エネルギー業界

東芝とWHの関係に学ぶ商慣習のことアレコレ

世紀の買収と騒がれたWH買収

2006年、三菱重工業だろと予想を覆し、大逆転でWHを買収した東芝。当時は新聞やテレビで大きく報じられました。

この買収により東芝はBWR(沸騰水型軽水炉)PWR(加圧水型軽水炉)の両方を手に入れることに成功しました。

原発ビジネス界隈ではトップシェア

この買収により東芝は世界の原発ビジネスではトップシェアを手にし、主力事業として育てていこうと思っていたのにまさかの足を引っ張る事業に。

この事業の不調は東芝再生にあたってはあってはならないんですけど、さらに追い打ちをかける懸念事項が指摘されています。

親が子の面倒をみる債務保証

子供が借金まみれになり首が回らなくなったら親が面倒を見るのは当然。そのため親は銀行でお金を貯金し、万が一に備えてお金を積み立て、教育費にあてたりするわけです。

親が子の面倒みる、今回の東芝の件も、親となる東芝が子供の面倒見る「債務保証」というものに苦しんでいます。

債務保証とは、債務者が債務を履行しない場合(債務不履行)に備えて第三者が責任を保証すること。 保証人となった人は、債務不履行になった場合に債務者に代わって弁済しなければならない。 また保証人は求償件をもち、代位弁済を行った後は債務者に対し求償することができる。

その東芝がWHのために割り当てた金額が6000億円弱とWHの2015年度の売上を上回るというのだから、アナリストからはWHの経営は大丈夫?と不安視する声が集中するのも無理はありません。

初めて耳にしますた「パフォーマンス・ボンド」

これに対し、東芝は「パフォーマンスポンドと為替変動が影響と回答。で、気になるのが、このパフォーマンス・ボンドという耳に慣れない言葉

パフォーマンス・ボンドとは、落札者が発注者と契約する際に、その契約を履行することを目的に契約金額の5%~20%を保証するといもの。

つまり、借金をWHでが返済するのではなく東芝が肩代わりしているという

これをヤフオクに例えると、出品者(お金をもらう側)が、落札者(お金を支払う側)に対し、数%のお金を事前に支払うというもの。何とも奇妙な感じがしますが、そういうことです。

これまた初耳、「ベンダーファイナンス」

とは言っても、パフォーマンス・ポンドで6000億円近くまで行くか?という疑う声もあり、実はベンダー・ファイナンスではとも囁かれています。

ベンダーファイナンスは、メーカーが商品を買ってもらうためにお客に資金を融通するもの。

例えばクルマを買う時にクルマ屋さんがローンを組むようなもの。けど、お客が返済できなければ焦げ付いちゃうんですけどね。

WHの場合、お客様は政府であったり電力会社となるわけで、焦げ付きの可能性は低いですが、財務基盤はしっかりしていないと、そうそうお金を貸し出せないでしょう。なので、親の東芝が出て行かなければならないのでしょう。

色々学んだ商慣行

債務保証やら、パフォーマンス・ポンドベンダー・ファイナンスなど、色々な商慣行を知ることができました。

世紀の買収と騒がれ、東芝もウハウハと思いきや、その後グループで活動するとなると、お金がどんどん流れているようで内実は結構大変な感じがしました。