安定収入のインフラ
投資会社と言えば、そこそこのリターンがなければ投資対象には選ばないと思っていました。
ところが最近では、安定的な収益が上がる投資先にも手を伸ばしているとか。
米の投資会社カーライルは、空港や電力のインフラを有望な投資先として注目しています。
魅力はハイリターンはないものの、安定した収益が見込めるというもの。
宝の山のインフラ投資
インフラ投資は主に整備・更新が挙げられます。
立派な空港を建てたものの継続してメンテナンスをしていかないといけない。けど、その費用がとてつもなく高くつき、思うように整備・更新が進んでいません。
てなわけで、管理者の政府や自治体ではとてもじゃないけど賄いきれないということで、民間に委託するケースが増えています。その民間企業に出資するのがカーライルのような投資会社です。
インフラ投資先として有望な市場は米国。50年もの間、更新・整備がされていなかったこともあり、これが動き出すことになれば約20兆円近い投資になります。
投資会社もよくまぁ、見つけ出したものです。
既に米カーライルでは、この手の投資ファンドを組成しています。
GPIFもインフラに乗り出す
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)もしかり。それまで上場株式や債券などに投資を行ってきましたが、インフラ投資にも今後力をいれていく模様。
日本最大手の機関投資家もインフラに注目したことで、今後インフラ更新に資金が集まるのではと期待しちゃいます。
インフラは保守費用がバカにならないよ
日本の生活インフラで自治体管理系と言えば水道。老朽化が激し所もあり、先日の大坂で起きた震度6の地震で水道管が破裂する事故が多発しました。
こちらを管理する自治体も更新作業はしているものの、資金的な問題もあり更新を終えたのは全体の約3割に留まり
てなわけで民間委託の声が上がっています。
民間委託で活路
空港などの運用などで、既に民間委託に切り替えて成功を収めている空港もあります。
水道メンテンナンスでも静岡県の浜松市が仏ヴェオリアやオリックスの企業連合に25億円で売却しています。
これらの事例を見るに、遅かれ早かれ生活インフラの民間運用がさらに広がっていく期待が持てます。
既得権益者との調整も大変だよ
とは言うものの、すんなりと民間運営に切り替えられるというほど話は簡単ではないようで、地元民の反対運動もあるとか。
それまでは地元の人間が管理していたのに全くの外部の人間が管理する訳ですから気持ちのいいものではない。
民間に切り替わっても現場はそれまでと一緒。けど、コストはシビアにといった感じでしないとうまく回っていかないでしょうね。