かの著名投資家が吠える
通期、半期、四半期と大まかなに言えば、このつの期間に区切って企業の成績表とも言える決算を発表している訳ですが、最も期間の短い四半期決算発表を撤廃したらどうかというのが今回のお話です。
かの著名な投資家、ウォーレン・バフェット氏が主張しているのですから、インパクト大。というのも、その成績表を見ながら投資家は投資すべきかの判断しています。その投資家のプロ中のプロが、そんなもんいらんと言っているのですから、四半期決算は投資家にとってもあまり参考にならないのでしょうか。
短期で成果を上げるのは無理
そもそも3ヶ月という短いスパンで結果を求めるのは酷なお話。もう少し長い目で見てよというのがあります。
さらに3ヶ月という短さでは、商品価格や株価、天候といった要因に大きく影響されるとか。
コンプライアンスに抵触する事件も
とは言うものの、四半期ごとに結果を出さなければ市場からの厳しい目にさらされる。投資もしてくれなくなる。
てなわけで、法を犯して粉飾を起こしてしまう企業が跡を絶たない。
法に触れなくても、短期的な利益アップを見込んで人員削減という禁じ手を使うこともあります。
欧州では撤廃の動き
ちなみにバフェット氏がこのような発言をした背景には、自社が2018年1-3月期の四半期で赤字に陥ったことも原因。
これも2018年の1月から米国の会計基準が変更となり、保有株の評価損を損益計算書に計上することになったからと言われています。
他にも英国では2014年、フランスでは2015年に四半期決算の義務を撤廃していることも挙げられます。
他国がこのような動きをしているのだから米国もそれにらったらどうかと。
社内工数もかなり負荷
日本の場合、四半期決算用に書類をつくる訳ですが、これが金融商品取引法と取引所規則の2種があり、両者は全く互換性のない別々のフォーマット。この書類作りに費やす時間も、中の人にとってはかなりの負担になっています。
このフォーマットを統一するだけでも、労働時間にしえt約4億時間、人件費で1兆円を削減できる効果があるとも言われています。
まとめ
経営者にとっては3ヶ月ごとに市場から評価されるのは相当なプレッシャなはず。
世の中の経営者の方々にあらためてリスペクトの気持ちでいっぱいです。
3ヶ月ごとに成果を出せとは言うけれど、そう短期に見違えるほど成果を上げるのは至難の技。
もう少し長い目で企業の成長を見てほしいものです。