時は日本統治下の日本
時は1920年代の日本統治下の朝鮮半島。歴史的に知られる抗日武装結社、義烈団による独立運動描いた作品。
主人公は、義烈団ではなく、その組織を取り締まる日本警察の人間。
最初こそ、任務遂行のために義烈団の活動を阻止していましたが、次第に民族意識が覚醒し、次第に内なる想いに火がつきおお仕事をやってのけます。
今で言えば一種のテロ活動
義烈団とはウィキペディアと見る限り、爆弾によるテロ活動を頻繁に行っていました。
これには今も昔も変わらないんだなというのが正直な感想。
数では圧倒的に劣るので、対抗組織の上官、高官をピンポイントで狙った方が効果的なのでしょう。
作品の中では、京城という都会に爆弾を輸送するシーンが描かれています。この作戦が成功すれば、日本政府に大きなダメージを与えられる。この作戦が日本警察に露見することなく成功してくれと心で願っている自分にふと気づきちょっと複雑な心境に。
これって冷静に見たらテロ活動じゃんって。とは言うもののこの活動が実現できれば賛美されるんですよね。勝てば官軍負ければ賊軍とはよく言ったものです。
双方にスパイがいるという恐ろしさ
義烈団と日本警察の戦いの中で重要になってくるのが情報。
義烈団は主人公の日本警察の役人を口説き落とし、組織への協力を取り付けます。
彼をこちら側に振り向かせたのは民族意識。朝鮮を取り戻そうという団長の言葉に、内なる想いに火が灯ったのでした。
ということで、義烈団側には日本警察の動きが筒抜けとなり、活動もより円滑になりました。
ところが、なんと義烈団にも敵の内通者がいることを知り一同驚愕。
そのスパイをあぶり出す方法がこれまた見事。
仲間全てに異なる集合場所と時間を告げて、スパイを特定するというもの。
スパイは、その情報を日本警察に告げる。そして、受けた情報を今度は義烈団に戻す。
というわけで、スパイを特定をすることができた訳ですが、このスパイの死によって、日本警察側にもスパイがいることが気づかれ、主人公は窮地に陥るのでした。
想いは引き継がれるていく
結局、京城への爆弾輸送は成功したものの、それを政府高官が集まる場で爆発させることは叶わず、多くの義烈団は逮捕されちゃいます。
その中には主人公もいました。
敵と内通したという理由で捕まってしまうのですが、裁判の場で、あくまで情報を聞き出すためのおとり捜査の一環であり、本意ではないと。
この証言が認められ彼は釈放されます。
釈放後に、それまで活動を共にした仲間の死を知り、再び民族意識が再点灯。
仲間に言われた想いは引き継がれるものという言葉を思い出し、行動に移すのでした。
最後はぐっとくるものがありました。