代行購入はダメよ
おまえ一人でそんなに使うの?という位に、紙おむつを購入する訪日外国人。爆買と言われるほど話題になり、低迷する百貨店業界は救世主として崇められるほどに。
ところが、最近では爆買は鳴りを潜め、どの業界も苦戦を強いられ業績が悪化しています。
訪日客は相変わらずの右肩上がりで推移しているのに・・・
理由は中国当局による代行禁止例。2019年1月から施行されたこの法律により代行購入が厳しく取り締まれる事態になりました。
この法律の効力は凄まじく、被害を被る企業が続出しているとか。
軒並み業績ダウン
中国では神薬と呼ばれるほど人気の小林製薬の冷えピタ。
ところが代行禁止令が施行されてからというもの、業績はただ滑り。インバウンド売上は1-2割も減ってしまいました。
化粧品メーカーPOLAも被害者の一人。
これまで銀座の店舗では長蛇の列が当たり前の光景だったのに、年明け以降からは全く見られず。基幹ブランドPOLAの売上も78億円ダウン。
といった具合に、ここに挙げたのはごく一例に過ぎず、被害を被る企業はさらに多いことが容易に想像できます。
資生堂は絶好調
とは言え、代行ビジネス禁止令後も、順調に業績を伸ばしている企業も
化粧品メーカーの資生堂は、インバウンド需要は落ち込んだものの、一般の訪日客による購入が増加し、かつ中国事業も順調に推移したこともあり、代行ビジネス禁止令のマイナス分も補う結果となり、業績は順調に推移しています。
越境ECを使う手も
代行ビジネス禁止令の対抗策としては、アリババや京東が運営する越境ECサイトを活用する手もあるのかなと。
日本商品は中国国内で人気ということもあり、逆にECサイト運営側から日本企業に対して積極的に営業を仕掛けていますので、それに乗らない手ははないのかなと。
資生堂もアリババと商品の共同開発を進めるなど、越境ECサイトをフルに活用しているようにも見えます。
爆買から定着化の流れ
資生堂では、これまで中国ビジネスの定着化に向けて地道な活動を続けていたとか。
それが一時的な特需の嵐が過ぎ去った後でも、変わらぬ強さを発揮できました。
他社もこれからは中国国内市場の深堀りが必要になってくるのでしょう。爆買に頼るビジネスモデルは長続きしないでしょうし。
訪日外国人がリピーターできる仕組みづくりがきっちりと構築できている企業が今後は生き残っていくんでしょうね。
冷えピタも中国で定着することを切に願うばかりです。