そもそもはお金の持ちの証
球根1つでお家が1件建ってすまう。そんな嘘のような話が17世紀にオランダで起き、チューリップ・バブルと呼ばれていたとか。
そもそもは大富豪、貴族の趣味の一つとして、今で言えば絵画に相当するのでしょうか。チューリップを鑑賞するという行為がイケてると思われていたのでしょう。
で、このチューリップ、赤、白、黄色の3色だけがと思いきや、害虫などの影響で稀に赤、白のツートンカラーなど希少性の高いチューリップが誕生することも。
これに多くのお金持ちが群がり、生産者に対して、買いを入れるわけです。
先物買い。お金の用立ては手形
とは言え、球根自体はこれからというものばかり。ある意味、予想でこんな花が咲くだろうと。今で言う所の先物取引です。
希少性品種が生まれるかどうかは運任せ。にも関わらず群がる民衆。この頃には大富豪や貴族は手を引き始め、一般市民がチューリップ売買に参加。バブルをさらに膨らませ、売買取引所ではセリが始まると、あっとゆう間に値がつりあがり、一軒家が変えるレベルに。
とは言え、一般市民も一軒家を買うお金など用立てできない。色々な所で借金をして何とかお金を工面するわけです。
で、支払い期日が迫るとお家には債権者がドッと訪れ、借金を払ってくれるまで帰らないよと自宅に居座れるわけです。
楽して一攫千金
で、そんな憂き目に合ったのが本作品の画家のヤン。絵の才能を高く評価され、ある大富豪から肖像画の仕事を受注。
芸術家ならでのはこだわりと言いましょうか、被写体に対してバンバン注文するし、絵かきとしてのプロ根性に脱帽といった感じがしました。
なのに、どこで足を踏み外してしまったのか。そんな彼もチューリップ投機に手を出し、大やけどを追ってしまうのです。
彼の変心も、これ全て被写体の女性のことを思ってのこと。
二人で駆け落ちする資金集めをしたのですが、チューリップに手を出してしまうのはちょっと・・・。せめて胡椒にしておけばまだ軽いやけどで済んでいたかなと。
第2のチューリップ現るか?
今考えると、何故、チューリップと思いましたが、そこには富裕層の需要があったことを知り、納得が行きましたね。
文化・芸術への素養がないと恥ずかしいでしょうという気持ちを持っているだけでも素晴らしいとは思いましたけど。
現代社会で考えると、富裕層にしても、そんな投資熱は高くないですし、文化・芸術を必須アイテムにする風潮もなく・・・。
相関ゲルと第2のチューリップバブルは難しいかと思った次第です