クルマの世界にもサブスクの波
所有から共有と言われるようになったクルマ。カーシェアなどの台頭により必ずしもクルマを持ち続けた方良いという価値観は薄れてきたように感じます。
そんな時代の空気の変化を敏感に読み取り、最大手のトヨタがサブスクリプション市場に打って出たのは危機感の表れ。
クルマ業界の王者でも抗うことができないのでしょう。
下取りもメルカリ化
このように新車ビジネスが変容していく中で、中古車ビジネスも変容してきているというのが今回のお話。
10年前位でしょうか、下取り部分だけを切り取って、そこを専門にする会社が続出。
見積もり依頼をすると電話が鳴り止まないというほどに激しさを増しています。
そん中、さらに競争を激しくしそうなのが個人間による下取りの売買
中古車もメルカリ化してきているのです。
仲介ビジネスも色々
とは言え、サービスを提供する仲介者がないと成立しないビジネス
例えばカー専門店の最大手オートバックスでは、2020年4月から個人間売買事業を開始する予定。
その仕組とはブロックチェーン技術を使い、売買後も走行距離やタイヤの交換時期情報を更新できるようにするというもの。
買取専門の最大手ガリバーは、既に個人間売買を進めており、ガリバーで査定を完了したクルマであればナンバーを入力するだけで簡単に出品できるといもの。
仕組みは違えど、売買後も紐づき状態にするというのは変わりません。
課題は程度のチェック
CD、ゲーム、書籍と違って、クルマは一物一価。同じ年式であろうと走行距離や乗り方によっては価格は大きく変動します。
程度を全てチェックするのはやはり人力で頼らざるを得ませんが、ある程度の状態把握にはなるでしょう。
加えて、仲介者が見てくれているという安心感もあります。
こすり傷のチェックなどは、車体に激しい振動が起きた場合、センサーが検知するなどの仕組みを導入すれば、それらも把握出来るかとは思うのですが・・・
メーカーも手を出すべきか
そもそもメーカー系よりも専業店が力を持つ中古車業界。
新ビジネスの誕生が専業店から起きているというは当然と言えば当然でしょう。
この先、メーカーも手を出してくるんじゃないですかね。
新車販売時の下取り価格を恣意的に操作できますし、売買後の管理も専業店に比べより精度の高いものを提供できるのかと思います。
新車開発時から、車両の状態を把握できる機能を付加しておけば、なおのこと管理も楽になりますし、負担も軽減されるでしょう。
とは言え、専業店にも使われてしまう恐れもありますが・・・
とにもかくにも中古車ビジネスも時代の変化に併せて変容してきていることを学ぶことができました。