何かと話題のソフトバンク・ビジョン・ファンド
あの世界的企業に成長したアリババに早くから投資し、莫大な利益をその手にしましたし、Yahooもまだ立ち上げ間もない頃に投資を決断し、これまた大きな果実をソフトバンクにもたらしたのは世間が知る所。
これ全て孫さんの鋭い嗅覚によるもので、その孫さんが立ち上げた投資会社ともなれば、期待値が上がるのも無理はありません。
ソフトバンクから投資を受ける企業、ソフトバンクから投資の引き出しに成功した企業は、ある意味将来を約束されたものであり、ある意味、ソフトバンクに目をつけられることが箔が付くといった所でしょう。
が、この評価が一転してしまったのが、ウィーワークでの損失問題。この失態によりソフトバンク神話に疑問符が投げかけられるようになってしまいました。
社長を交代させ、さらに資金を投入し、ウィーワークの立て直しを図り、早期にこのネガティブなイメージの払拭に取り掛かっていますが、弱り目に祟り目とでもいいましょうか、この状況を好機と見て、ソフトバンク・ビジョン・ファンドを攻撃される方々が現れ始めたのでした。
スタートアップを騙す?
ソフトバンク・ビジョン・ファンドの攻撃してきたのが、米メディアのAxios。記事の見出しがこれまた攻撃的で「ソフトバンク、スタートアップをだます」というもの。
将来有望なスタートアップ企業にほぼほぼ投資しますよという言っておきながら、反故にしたというのが記事の内容。
投資成立までには査定期間がというものがあり、そのやりとりを進めていく中で、やはり投資には見合わないということで、投資をやめることはママある話。
今回の対象の3つの企業もほぼそれに近いものがあり、その状況に対して「騙す」というのはいささか表現が大袈裟すぎでは?と個人的には思うのです。
投資家さえも騙す?
さらに投資家からも、これ似たような話が・・・。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドが投資した会社は人気が高く、IPOでも高値がつく。
将来のリターンを期待して多少高かろうが、株を購入したものの、その後、株価はダダ滑り。結局損することが多いというのが投資家達の不満の声のようです。
ウィーワークがその最たる例で、多くの投資家が大損したので、このような声が上がっているのでしょう。
余計なお世話にも見えちゃうけれど
てなわけで、スタートアップ企業、そして投資家からも色々と批判の声を受けるソフトバンク・ビジョン・ファンド。
この状況を見て、投資市場を歪めているとの声が上がるほど。もっと将来の成長性を見て、適正な投資判断をしてくださいという注文をつける始末。
資産査定の他の投資会社よりも緩いという情報もあり、この点についても改善を求められているのでしょう。
ウィーワーク問題で失態したものだから、ここぞとばかいりにソフトバンク・ビジョン・ファンド叩きするのはいかがなものかと思っちゃいますね。
これまではソフトバンク・ビジョン・ファンドにより、利益を得てきた状況もあったはず。
なのに、その恩義を忘れた振る舞いは、いかがなものなのか。
もう少し優しい目で、これからのソフトバンク・ビジョン・ファンドを見守って欲しいと思った次第です。