どこもかしこも販売台数大幅減
コロナ禍で世界的に自動車の販売が落ち込んでいます。欧州の2020年1-3月の新車販売台数は前年同期比で約30%減。
特にイタリア、スペインの感染は大きく新聞などで大きく報じられていました。外出すると罰則があるとなると、クルマを買いに店舗に足を運ぶなど到底無理。当然の結果とも言えます。
EVだけが絶好調
販売台数が大きく落ち込む中、唯一元気だったのがEVとブラグインハイブリッド車。対前年で30%落ち込む中、EVとPHVはなんと約60%増。
理由のひとつとしては、早くからネット販売が中心だったという点。
テスラは今回のコロナで被害が小さかったと言われていますが、そもそも同社の場合、店舗販売ではなくネット販売が中心だから。
英国で最も売れたのがテスラのモデル3というのですから、相当売れたといってもいいでしょう。
EVはリース販売向き
他にも、EVが大きく伸びた理由として、リーフ販売があります。欧州では会社が社員にリース車を提供することが多く、その際にEVが選ばれるというもの。
環境規制に厳しいということもあり、企業側としてもEVを選ばざるを得ない状況にあります。
販売店としても、通常ルートではイマイチ売れないため、リース販売にEVを回すケースが多いようで、代わりに安く提供することでリース販売におけるEVが増えています。
規制を緩める予定なし。
自動車メーカーとしては、EVの普及にはずみがつくことは喜ばしいこと。
2020年から施行される環境規制では、平均排出量を2年で21%削減しなければなりません。
が、これがとてつもないハードルの高いもので、各社は相当頭を悩ませています。
コロナ禍でEVの需要が盛り上がれば、少なからずこの規制にも貢献できるのでは?と踏んでいます。
クリアできなければ罰金を支払うか、クリアした会社から排出権を買わなければならず、その額は日本円にして3兆円とも言われています。
この数字を見るに、ほとんどの企業がこの環境規制をクリアできないことを物語っています。
コロナが普及のブースターになるのか?
というわけで、EVと騒がれているもの、実売ではイマイチ盛り上がりにかけていましたが、コロナ禍で一気に注目が集まった感じがします。
この勢いに乗じて普及が加速していくのか、注視して今後の動向をみていきたいと思います。