金が物言う世界はハウスオブガードで学んだ
ネットフリックスで話題となったハウスオブガードを見ていた感じたことは、お金があれば何でもできるということ。
人を集めに必ずついて回るのがお金。主人公が政界で力をつけてきたのも有力なパトロンを手にして次々と仲間を買収する様子が描かれています。
日本人から見ると、企業献金となると怪しい感じがしてしまいますが、米国ではむしろ当たり前。自社に便宜を図っていただこうと巨額のお金を政治家に献金しています。
ビリオネアの影響力。政治を動かす
億万長者のビリオネアによる献金がさかんで、中でもコーク兄弟と呼ばれるビリオネアは、オバマ大統領の再選を阻止した程の力を持っているというのですから、あらためてお金の強さを実感しました。
再選阻止に投じたお金は2億ドルとも言われ、恐ろしいほどの資金力を誇ります。そこまでお金を投じてもペイできるというのですから、海外の富裕層は日本の規模をはるかに上回ります。
コーク兄弟とは一体何者
1927年に父であるフレッド氏が石油で財を成し、その後事業を広げ、今ではガスから自動車や電子部品、化学製品など幅広い事業を展開するコングロマリット企業に成長。
売上高は1100億ドル、従業員数13万人と大企業のコーク・インダストリーズなのに表舞台に名前が出てこないのは非上場だから。
株主の目を気にせず、莫大な献金も自由に献金ができ、自分たちに有利な政策を引き出すことができる。
外部からお金を調達するよりも企業献金の方が、効率よく事業を拡大できると考えていることだと思います。
身元を隠すダークマネー作戦
コーク兄弟の献金手法は、外部からの批判をかわすためなのか、NPOや合同会社を介して行われています。
本来のルートは企業献金を扱う政治活動委員会を通しますが、コーク兄弟は、先に上げたルートも駆使して、企業年金を行い、結果巨額の献金になるわけです。
他のビリオネアもこの手法を使っていますが、規模からすとコーク兄弟には及ばないと思います。
影のフィクサー終焉?どうなる選挙の行方
長きに渡りに政治に大きな影響力を持ったコーク兄弟ですが、既にご高齢で弟さんは既に他界。お兄さんも84歳とご高齢。
彼らが支持してきた共和党はダークマネーによって支えられていた一面もあります。
2016年大統領選のダークマネーの総額は共和党が約1.5億ドル。支持者のコーク兄弟による献金も相当分含まれていると思います。
ところが2018年の中間選挙えはダークマネーの総額は民主党が1420万ドルに対し、共和党は980万ドルと逆転。総額からも全体的に縮小されています。
恐らくコーク兄弟からの献金が減少したことが大きく影響しているのではないでしょうか。
とにもかくにも企業と政治は蜜月の関係にあるだなということをあらためて学んだ次第です。