日本より投資意識が強い中国
テレビで見た自営業らしきおじさんが株式売買所に通い詰めているシーンを見て、中国って投資の意識が日本よりも高いなと素直に思いました。
株価の値動きに一喜一憂するおじさん。その光景はまるで競馬や競輪などのギャンブルに精を出す日本人に重ねてみることもできます。
投資に勤しむ人の裾野は日本に比べるとはるかに広く、その数なんと1億9000万人。日本人が6000万人ということを考えると、とんでもない数に上ります。
ところが、その投資方法は短期的で投機的な色合いが強く、長期投資として会社を育ているという意識が低い。
てなわけで、この意識を少しでも変えてもらう一助として日本の漫画が役立つのではないかということで期待されています。
イベンスターZって、アマゾンの読み放題でよく目にしたけど
その漫画とは、投資関連のネタを扱ったイベンスタ-Zという漫画。アマゾンの読み放題で必ずと言っていいほど検索すると上位に出てくる作品です。
長期間読み放題作品としてラインナップされていたものだから、面白くないかと思いきやかなりの人気作品であることを知り驚きました。
ということで、この度、中国版としてリメインクされることが決定しました。
中国の漫画文化ってどう?
中国の漫画市場は、日本とちょいと異なりスマホによる閲覧が主流で、関連アプリも多数あります。
日本の場合は製本された本があって、それを電子化するという流れを踏んでいますが、中国の場合はいきなり電子化からスタートといった感じで、コマ割りもスマホファーストで1コマ、1画面というもので縦スクロールでコマが展開していきます。
コミックスで育った僕ら世代にとってはやや不思議な感じはしますが、今の世代にとってはこっちの方がしっくり来るのでしょう。
まさに中国版イベンスターZ
中国進出を果たすことになったイベンスターZですが、日本語を中国に差し替える一般的なものではなく、作画もストーリーも中国用ガラッと変えたもの。
この件については、日本の作者が太っ腹と言いましょうか、中国用の事情に併せてストーリーを改変してもOKを出しているとか。
例えば中国では、主人公の年齢が13歳から大学生に変更したり、投資先も中国企業で実在する企業もあるとか。
設定は主人公が初めて投資する企業は、バイト先の企業という設定。投資する際は、いち個人の判断ではなく複数人が集まり、アレヤコレヤと検討を重ねながら投資するといった内容。
これまで短期的な投機色の強い投資ではなく、企業を育てるという本来の投資方法を扱っています。
このようにして、漫画を通じて中国に新たな投資文化を根付かせようとしている感じがします。
イベンスターZに続く漫画に期待
新たな投資文化の向上に加え、この取組が成功すれば、さらに日本からの漫画輸入が増え、かつ中国の漫画文化の向上にも貢献することでしょう。
ナニワ金融道が中国版にリメイクされたら、どんな作品になるのか。ニュースには取り上げられない中国経済のディープな世界を知ることができ面白い内容になるとは思うのですが・・・