WinかMacか
OS争いと言えばパソコンのWin、Mac。圧倒的なシェアを誇るWinに対して、ネガティブキャンペーンなどを張ったこともあるMac。今思えば、そこまでするかAppleと思いますが、当時の中の人にとっては生きるか死ぬかの重大ごとだったのでしょう。
その後、戦いの場はスマホに移り、今度はMacとGoogleという構図に変わった訳ですが、これも今となっては、さほど重要視されていない感じさえします。
現在では、どちらかと言うとOSに乗せるソフトで選ばれる時代になってきた感じさえします。
これってゲーム機にも似たような感じがしますが・・・。
対岸の火事とおもっていたけど
ITの世界で激しいOS争いが繰り広げられている中、まさか自分たちもOS争いに加わるとは思っていなかったでしょう。クルマ業界の中の人たちは・・・。
クルマの中のコンピューターは言わばガラケー状態
そもそもクルマの中にもコンピューターは遡ること1979年の日産セドリックが最初と言われています。これまではハードで制御していたものをコンピューターで制御するというもので、その後各メーカーにも広がり、今では走るコンピューターと言われるほど多数のコンピューターが積まれています。
クルマの場合は、ハードごとにコンピュターがくっつき、言わば分散型と言ってもいいでしょう。ブレーキというハードとコンピューター、ハンドルとコンピューターと言った具合に部品とセットにコンピューターがある。
ので、ハードの進化に併せてコンピューターも一緒にアップデートが必要になってくる。ソフトの改良はサクッとできるのにハードの制作には数年かかわると言われ、スマホのようにサクッと機能改善ができないというデメリットがありました。
caseで変わるクルマづくりの環境
この分散型の制御から統合型の制御への変化は、100年に一度と言われるCASEがきっかけになっているとも言われています。
電動化、コネクテッド、自動化などに対応するには、より走るコンピューター感を強めないと太刀打ちできない。
で、今の分散型制御よりもOSを積んだ統合型制御の方が、将来のクルマづくりには適しているということになったわけです。
OSを積むとどうなる、車作り
まず考えられるのが日々のアップデートがサクッとできるというもの。テスラーはスマホのように日々の更新がネット経由でなされています。
購入後も、クルマが進化していくというこれまでにない経験を味わえるわけです。
てなわけで、クルマ業界各社で、独自のOSづくりが進められています。トヨタはアリーンOS、vwはvw.os、メルセデスはMB.OS。このように各社独自のOSが開発されています。
部品メーカーは、各OSに対応したソフト開発が求められるわけですが、OSごとに色々と良い点、悪い点があるんでしょうね。
とは言え、ユーザーはOSでクルマを選ぶというよりも、対応するソフト、つまり機能で選ぶことになるでしょうね。
走り味が定期的に改善する、燃費効率が定期的に改善される、そんな将来がやってくるんでしょう。
ちなみにこの話、今から20年以上前に仕事で知り合った人から聞いたことがあります。そんなクルマになるといいですねと当時は夢物語という感じでしたが、ほぼ現実化することに驚いている次第です。