小麦ばかりが目立っているけど
ウクライナ危機により高騰する小麦。政府が値上げを見送ったことでパン屋さんはじめ、ラーメン屋さんもほっと胸をなでおろしていることでしょう。
その昔、国内の自給率は3割近くあったのに、アメリカのゴリ押しを断りきれず輸入に切り替えてしまったのが、今となって大きな代償を払わせることなりました。
生産縮小食料として指定されてしまった小麦は、その後輸入に頼ることになるのですが、自給率100%近いお米も近い将来、同じ道を歩んでしまうのではと危惧しています。
独自の商慣習のお米。
お米の相場は、日本が世界に誇る農協によって、ほぼ定められていると言ってもいいでしょう。収穫時期になると、今年の需要はこの位。ので、一俵あたり〇〇◯円といったもの。
てなわけで、農家の方々は、消費者と直取引ではなく、農協との取引が中心となり、どんだけ消費されているかがわからないという状態。
直接取り引きしようものなら、農協さんから厳しいお叱りを受けるとのこと。
まぁ、お国の減反政策に沿って相場を決めている節もあり、勝手に直取引なんぞしてもらったら、需給バランスが崩れてしまうというのがあるのでしょう。
商習慣に風穴をあける神明
米卸最大手の神明。確かほかほか弁当でも話題になったあの会社です。
こちらは国内のお米を守るという大義の元、農家と直接取り引きしてお米を生産。取扱量の約5割がこれだそうです。恐らく残りはJAさんでしょう
神明の場合は、農協と異なり作付け前に今年の需要はこん位を見込んでいるから、一俵当たり〇〇円と通知。
これにより農家側でも作付けの計画が立ちやすい。納品先の外食産業やコンビニに対しては、固定価格制をしいています。収穫量が計画に達していなくても、金額は据え置きなのでしょう。
納品先にとってはデメリットにも移りますが、年度の計画を立てやすいというメリットもあり、継続して取引が行われていることを考えるとメリットの方がデメリットをう回っているのでしょう。
家電だけじゃないよ。お米も作っているよ。アイリスオオヤマ
新発想の家電で話題集中のアイリスオオヤマですが、冷凍のお米パックも作っているというのは、あまり知られていないでしょう。
東北の農家を守るという大義の元、農家さんと直接取り引きしているとか。
主に、お米パックは輸出向けで、ここ4年で8割も増加しているというですから、海外において日本の米は需要があるということを証明した格好となりました。
そもそもアイリスオオヤマは自社で物流工場を持っており、日本最大とも言われています。
お米パックもこの物流ルートにのっかり、卸を介さず納品されているため中間マージンはほぼ発生しない。
ので、利益がうっすくなりがちなお米ですが、しっかりと利益を出す構造にしているとのこと。
家電と一緒にお米パックも運んでいるというのですから、凄いの一言につきます。
まとめ
減反政策などでお米のイノベーションは起きにくいとされています。
どこか共産主義的な側面も感じられ、計画的に生産することは効率的である一方、人を思考停止にさせてしまうのかと思った次第です。