ブロックチェーンと言えば、ビットコイン
暗号資産ビットコインが世に現れたのが2009年。それからわずか10年であっという間に広がりました。同時にブロックチェーンという言葉も広がり、ある意味、暗号資産の技術と捉えられてきました。
ので、取引所からコインが流出しただの、暗号資産で資産が一瞬のうちに蒸発してしまっただのという一連の騒動で、あまり良いイメージがありませんでした。
が、ブロックチェーン技術はそのものは、改ざんしにくく信頼性を担保できる優れた技術として、暗号資産に限らず他方面でも利用が進んでいます。
ドラッグストアでビットコイン
手掛けたのは業界最大手のツルハホールディングス。ドラッグストアの商習慣として、納品後、支払いは最大で120日後。仕入先とメーカーの間で、支払日は60日、90日、120日と決められるようですが、メーカー側にとっては、材料屋さんへの支払いをしなくてはならないこともあり、負担になっていたことでしょう。
オンラインでサクッと決済できる世の中から見ると、この商取引では将来的にはソッポを向かれるという危機感からブロックチェーンを導入。
ドラッグストアで販売した花王の商品は、受発注、入出荷、決済から送金まで、取引に付随する決済業務がブロックチェーン技術で完結できることを確認。
伝票の確認、照合といった煩雑さも軽減されることが確認でき、今後も流通業において本格導入が期待されています。
貿易業務でブロックチェーン
貿易のお仕事とはプレーヤーも多く、流通する書類も多いことから、デジタル化は難しいと言われていました。
安全性を担保するにはプリントアウトされた多くの書類を用意して、それを多くの関係者でチェックしてくことが必要だったためです。
それがブロークチェーン技術を導入することで、電子文書の原本性と権利移転を保証できるようになりました。
実証実験では、書類作成・送付、確認作業を焼く60%以上効率化できることを確認。紛失や盗難などのリスクも減らせる。
貿易業務の世界でも、今後ブロックチェーン技術が広く使われていくと思います。
一口馬主の世界にもブロックチェーン
不動産やビルなど高額商品などを小口化して販売する技術にブロックチェーンが利用されています。
この仕組、ある意味一口馬主にも似たようなものですが、ブロックチェーンを使えば権利関係を確認するデータベースを会社をまたいで照合できるようになります。
将来的には会員権のような権利の取引まで広げ、入金、取得までの期間短縮を狙っていくようです。
まとめ。ブロックチェーンの未来
暗号資産がらみでマイナスイメージからの出発となったブロックチェーンですが、高い安全性というポテンシャルを見抜き、各方面で普及が進んでいます。
複製できないので改ざんされにくい。ので、安全だよ。ということであれば、マイナンバーカードなど個人にひもづく情報を取り扱うシステムとの親和性は非常に高いと思います。
イメージとしては、自分の個人台帳を金融機関、自治体、税務署、医療機関と共有して必要に応じて閲覧、照合するというもの。
ブロックチェーン技術のさらなる広がりに期待が膨らみます