社外に人を求めていたけど
日本電産の社長と言えば、直近の3名は社外の方々。永守会長の期待をいっしんに集め社長に就任したものの、全てペケ。
3人に共通するのは、会社の社風に合わなかったこと。日本電産には創業者の掲げる3大精神と3大経営手法というのがあり、ボタンを掛け違いだったのが、社外の人から見ると、これが水に合わなかったのでしょう。
満を持しての神5?
てなわけで、これまでの反省を踏まえ、社外から人を持ってくるのではなく、社内の中から次期社長を選出することになりました。
対象となる5名は、どのお方も永守イズムをしっかりと理解している人ばかり。実績が抜きん出ている人から、研究者や、ソニー出身者の方々のバラエティ富む人選。
2024年には、この中から次期社長が選ばれることになります。
その先を見据える永守会長が凄すぎる
誰が次期社長に適任か、2023年はそのチェックに終始するかと思いきや、次の次の社長候補選びにも目を向けているのが永守会長の凄さと言えます。
永守社長育成塾というものがあり、ここでは先に挙げた3大精神や3大経営手法への理解をさらに深める取り組みがなされています。
例えば、業績が芳しくない子会社の社長にしたら、あなたはどっから手をつけるなど。
かなりハードルが高い難問ですが、これをスラスラと回答できるようにならなければ日本電産の社長は務まらないのでしょう。
日本電産フィロソフィーの徹底は毎日やらないとだめよ。
掛け声だけで終わり、なかったものにするという企業が多い中、日本電産の掛け声だけでは終わらせない強い意思を感じます。
冒頭の退任された3名の社長は、日本電産では当たり前の毎日行われる教本輪読会なるものは経験していないわけで、これを若い頃から取り組んでいる中の人と比べたら言うべくもないでしょう。
こうして入社当初から、フィロソフィーを徹底していくことが会社を強くし、出世の階段を上がるに合わせて、そのクラスに合わせたフィロソフィーを学び実践していくのでしょう。
アメーバー経営や日清の日清10則など、強い会社には、このような社風を明文化シている点では共通していおり、改めて勉強になりました。