視点がオモロー
王政から民主へ。その転換点として大きな意味を持つフランス革命。ということで民衆側を中心に描いた作品と思いきや、全くの逆。終わりゆく王政の中で、右往左往する貴族連中の様子を描いています。夜逃げしちゃう部下や金品を懐に入れちゃう輩など、秩序が乱れまくり
マリー・アントワネットは孤独な人だったかも
確か浪費癖が激しく、フランスの財政が傾いちゃったのもマリー・アントワネットのせい、と悪いイメージしかありませんでしたが、作品の中の彼女はいたって、まとも。侍女たちには同じ目線で接しているし、ありがとうという感謝の言葉も言える。民衆が蜂起して、ベルサイユ宮殿に向かっていると聞けば、亡命先を自身で段取るなど、才覚もそこそこ。世間知らずの我儘娘かと思いきや、かなりしっかりしていました。
マリー・アントワネットを心から慕う?
そんなマリー・アントワネットを心から慕う朗読係の主人公は、秩序乱れる宮廷内にあっても、革命前と変わらぬ態度で、王妃に接し、いつしか秘め事を打ち明けられることに。が、彼女にはとってはあまりにも残酷な内容・・・。
貧富の差ありすぎ
貴族と民衆の格差と言ったら今の日本の比ではないでしょうね。民衆はその日暮らしで食べるものにも困っていた訳ですから。
主人公も、宮廷仕えの前は、そんな苦しい生活を余儀なくされていた訳ですが、ひょうんなことから貴族の娘と生まれ変わります。心中穏やかではなかったはずですが、馬車から民衆に向けて手を振るなど貴族になりきる姿が妙にせつなく・・・。最後のナレーションがとにかく印象的でした。けど、終わり方があまりにも唐突すぎて、エッここで終わり?という物足りなさが残る作品でした。