レアアースおさらい
世界には金、銀、銅、鉄など様々な種類の金属があります。これらの金属はそれなりに採掘先があるのですが、中には採掘元が非常に少ないものも。
それが、希少な金属「レアアース」なんです。
じゃ、どこで採掘されるのかって言うと、そのほとんどが中国なんです。
中国発、2010年の大激震
2010年、中国はレアアースの輸出を大幅に制限する措置を行い、価格は急騰。日本の製造業界は大パニックに陥りました。
何でも自国での需要が増えたから、他国に回す分はありませんとか。他にもレアアースの採掘で環境が破壊されまくっているとか。
そんなご最もな事情があるのだから抗議しても始まりません。
日本企業は新たな調達先を探したり、代替技術の開発に乗り出しました。
なぜ、そんなに必死なのか?
レアアースは地味ですけど、ないと何かと困る代物なんです。ハイブリッドカーや電気自動車、薄型テレビに、スマートフォンなど旬な製品に使用され、価格競争も激しい。そんな状況で資源高騰は生産コスト増に繋がる。価格転嫁すれば話は早いけど、そう事は単純ではない。売上が落ちては元も子もないので利益を削るしかい。
なので、今まで通り、いや今まで以上に利益を稼ぐべく、調達先の変更やら技術開発を進めています。
レアアースの今の相場
輸出制限直後は、4倍近くまで価格が跳ね上がりましたが、今では、輸出制限前の価格に落ち着いているようです。ただし、これも日本の製造業の買占めいよるもので、在庫がなくなれば再び価格も上昇するのではないかと不安です。代替技術開発もイマイチ停滞気味、新たな採掘先も本格生産まではまだ先とのことで、中国優勢は変わらじといった感じです。
中国の景気回復の起爆剤?
2014年イマイチピリッと来ない中国経済ですが、レアアース市場が再び活発になれば、少しは景気回復にも寄与するのかなと。
となると、それなりの価格を提示してくるんでしょうね。レアアースに「環境税」なるものをつけ加えるもかしれないとのことですが、おそらくその方向に進むのではないかという気がしてなりません。
日経ビジネスNO.1740より
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