建機の雄、キャタピラ
CATのロゴにイエローの三角形マークのCATERPILLAR。建機の世界では圧倒的NO.1として知られています。
一方、日本の雄といえばKOMATSU。IoTを駆使した建機管理で一歩先ゆくメーカーです。
で、この両者を比較すると、売上高ではCATERPILLARの約5兆円に対し、KOMATSUのそれは約2兆円。約2倍強の開きがあり、まだまだ世界の壁は厚いといった印象。
ということで、CATERPILLARの強さの源泉をまとめてみました。
規模とスピードを両立
CATERPILLARは世界NO.1ということもあり、規模が大きいというのはわかりますが、図体がでかいくせにスピードが小型犬ばりに俊敏。
積極的なM&Aを仕掛けて、自社にない技術は他社から取り入れて時間を買う。
IoTの活用で大きな違い
例えばIoTではKOMATSUの先を行くサービスを導入予定だとか。
KOMATSUの建機管理はあくまでも自社製品。CATERPILLARのそれは他社製品も含めて一括して管理するというもの。
建設会社としても、様々なメーカーの建機を扱っているので、一括して管理できた方が都合がいい。
しかもお客の要望に応じてカスタマイズされたシステムを導入するという手厚いサービスっぷり。
この両者の違いをスマホで例えるとCATERPILLARがandroidで、KOMATSUがiOSに見えて仕方ありません。
販売代理店管理にも違いが
CATERPILLARは、基本的に販売代理店にお任せの放任主義。価格設定や在庫管理を販売代理店の裁量に委ねています。
一方のKOMATSUは、どちらかと言うと管理主義。価格政策やら在庫管理を販売代理店と一緒になって管理していくことで過剰在庫による値崩れを防止。
ある意味、この関係の方が両者にとっても長い目で見たら良いのかなと言う印象を持ちます。
生産体制にも違いが
IoT、販売、と来て最後は生産。規模で勝るCATERPILLARは、世界に拠点を多く持ち、工場別にイチ品種を集中的に生産する方式。
一方、KOMATSUは同じ工場内で多品種を生産できる仕組みを取っています。これならば急激な需要変動が起きても、柔軟に対応でき工場の稼働率が急激に下ることもない。
まとめ
売上高ベースではまだまだ先を行くCATERPILLARですが、販売代理店政策、生産体制を見る限りKOMATSUの方がよく見えます。
規模を追わず安定した収益を長期にわたり確保するということであれば、KOMATSUの施策は理にかなっているなと感じた次第です・・・