電撃解任。鈴木会長
まさに寝耳に水というのはこのこと。あのカリスマ経営者の鈴木敏文さんがイトーヨーカードが退任されるということで、早くも回りからは、今後のイトーヨーカードを危ぶむ声も聞かれます。
素人の僕から見ても絶対王者の地位はこの先揺らぐのでは?と心配しちゃいます。
鈴木会長の功績はと言えば
日本にコンビニという流通経路の根付かせた第一人者というのはもちろんですが、他にもセブン銀行の設立やら、今はどの業界でも普及している「下取りセール」など。
銀行設立は社内の人間がほとんど反対している中で実施に踏み切ったとか。結果は今の実績が示す通り、大成功と言っても過言ではないでしょう。
他にも、価格ではなく質へのこだわり。PB商品のやすかろう、悪かろうのイメージを払拭し、質の良いものを欲する需要はあるということで、価格ちょい高めのセブンプレミアムを投入。
他社がこの考えを踏襲することを見れば、この質へのシフトは小売業界のデファクトスタンダードになったのではと思います。
といった具合に、鈴木会長の功績は枚挙に暇がありません。
このように消費者のインサイトをうまく汲み取り、ビジネスとして成功させる。これが、今後、合議制で成立するのかという疑問。
ガバナンスが機能不全?
一部には、ワンマン経営と揶揄されています。鈴木会長が退任後、それまでのワンマン経営から、集団指導体制へと移行する模様。
となると、新しい時代を切り拓くアイデアが生まれるのか。
様々な意見を取り入れた結果、凡庸な取り組みに終わり、どこかで聞いたような施策に陥らないだろうかと不安が過ぎります。
ガバナンス強化とは言いますが、素人の僕にとっては、良い面があまり感じられない気がしてなりません・・・
ジョブズ亡き後のアップル
このイトーヨーカドー騒動で思い出されるのが、米アップル。ジョブズ亡き後、革新性が失われるのでは?なんて言われました。
確かに、iPhoneが世に発表されたほどの驚きある商品はここに最近、鳴りを潜めている感じは否めません。
ここで思うのは一人の熱狂的すぎるほど人間の想いを尊重して経営をした方が、合議制よりも消費者に響きやすいのかなという点
鈴木会長にしても、スティーブ・ジョブズにしても強烈なリーダーシップとこだわりの持ち主。
鈴木会長の場合、麺類の新商品を11回も作り直しをさせたほどの逸話が。
中の人は相当、苦労しますけど、そこまでこだわりを持って仕事に臨まないと消費者に驚きを与えられないのかなと思った次第です。
今後のイトーヨーカドーの経営を注視していきたいと思います。