調査会社に依頼はしたは良いけれど・・・
調査会社に購買履歴の分析はしたは良いけれど、上がってきた結果を見てどこから手をつけていいかわからない。
そんな残念な経験を語るのはとある外食産業の幹部。
結論としては、現場を知らない外部に丸投げはよくないと。
そんな失敗談は、この事例に限らずよくある話。オリエンした企業側にも問題はありますが、少なからず現場を知っていないと大金かけた調査分析も無駄に終わっちゃいます。
一歩先ゆくすかいらーく
こんな残念な結果に終わるのを予想していたのか、すかいらーくでは、購買履歴の分析に店長経験者を入れて、データ検証を進めています。
上がってきた調査結果を店長経験者を交えて討議。
専門家にはない視点で情報を分析。長年の経験から導き出した切り口だけあって、今の現場に即したもので実用性も高い。
結果を出している所がすごい
すかいらーくでは、早くからデータ分析を開始。
ガスト、バーミヤン、ジョナサンと幅広い店舗を持っていますが、それまではある店舗で成功したキャンペーンがあれば、それを他店舗にも横展開していました。
が、その仕組をあらため、データに基づいた施策に移行。タイムラグなく一斉に全店舗で施策を打つという機動性を高めたとも言えます。
まずはとっかかりとして店舗別に分散していた顧客データを1本化。そのデータを基に対象商品や割引率をきめ細かく決め、メニュー開発や広告の打ち方もデータに基づいて構築。
こうした取り組みにより75億円の売上増に繋がりました。
やっぱり人間の経験値は凄い
AIやらビッグデータなどが持てはやされていますが、アウトプットされたデータをどう調理していくかは、やはり人間の経験値がモノ言うことを証明した事例とも言えます。
季節によるメニュー、時間帯によるメニュー、客層、客単価に合わせたメニューもデータでパターンAが成功の確率が高いと導き出す。
それに対し、経験を重ねた人間の知恵が乗っかり、パターンAのBメニューならば成功の確率はもっと高まるといった議論が重ねられているのでしょう。
丸投げはダメよの自戒
データ分析の専門家に丸投げ、コンピューターに分析を丸投げという世の風潮に、気づきを与えてくれた今回のすかいらーく。
自分自身も、やっぱり自らが汗かかないと、いい仕事はできないことを学びました。