リッター72円が懐かしい。あの頃は良かった
今から30年前位、ガソリン代はリッター80円以下。お金のない学生でもクルマが持てる時代でした。
当時はバブル崩壊後ということもあってかまさに就職氷河期のど真ん中。物価はとてつもなく低く、デフレなんて呼ばれていました。為替においても円高ドル安状態が続き、株価も低迷。
この時、円高は経済にとってはマイナスなんだと学び、円安こそ日本経済を救うものと信じていましたが、2022年の円安で、覆りました。
円安とて、昔のように景気はよくならない理由
大きな理由としては対外直接投資の拡大が挙げられます。国内で工場を立てたとて、海外勢には到底価格面では勝てない。円高がさらに進めばなおのこと。
てなわけで、海外に工場を立てる企業が続出しました。で、海外で稼いだお金は現地で使い切る。昔は、海外で稼いだお金を円に変えて円高に戻すという修正が働きましたが、今ではその効果も薄れているとか。
ので、円安になったとて、必ずしも大企業が潤い、株価が上がり景気が上向きにくい。
大和証券によると1円円安が進んだ場合の主要企業200社の経常利益の押し上げ効果は約20年に比べると半減したとか。
日米の金利差もあるけど、他にもあるよ、円安要因
約30年ぶりの1ドル151円という円安をもたらしたのは、米国と日本の金利差によるもの。
コロナ禍が一服し、消費が急激に回復し、予想を遥かに上回る状態で経済が回り始めたので、FRBはこれはまずいと思って利上げを行ったのでしょう。
となると、日本も経済が回復すれば、利上げの機会があるわけで円安を是正することもできる。
ところが、日本経済はまだまだ回復の途上。この経済の弱さも円安の要因とも言われています。経済が弱いと、銀行さんも利上げに踏み込めないですからね。
まとめ。どうなるこの先の為替相場
つい最近、日本銀行が利上げを発表しましたが、これは多少なりとも日本経済が回復に向かって順調に推移しているサインとも読み取れます。
とは言え、米国との金利差はまだまだ。利下げをしてくれない限り、この差は縮まらない。ので、過熱した経済が落ち着くまで時間を要すると思います。
2023年は、しばらくの間は1ドル=140円前後を行ったり来たりして、年後半に120円位に落ち着くのではないかなと勝手に予想している次第です。