ドローンで広がる空飛ぶタクシーの現実化
延々と続くテールランプの光を前に、もし空を飛べたらこんなイライラすることなくこの大渋滞を抜けられるのに。そう思った経験の持つ人は多いと思います。
そんな夢のようなお話がもしかしたら、近い将来、現実化する可能性が出てきました。
その夢を叶えてくれるのが、あのドローンです。計測や撮影、農薬散布などなど様々な方面に利用が進んでいますが、人を運ぶ道具として今、フランスで実証実験が進められています。
その名もeVOLT(電動垂直離着陸機)
ヘリコプターのように垂直に離着陸するこちらの機体はeVOLT(電動垂直離着陸機)と呼ばれ、動力はジェットエンジンではなく、電気。複数のプロペラを電力で回し、機体を飛ばすというもの。
ヘリコプターよりもかなりコンパクトで日常の足、空飛ぶタクシーと呼ぶにふさわしい。
フランス・パリでは、2024年のパリオリンピックの際に運航を開始すべく今、実証実験が進められています。
オリンピック選手が宿泊施設から競技会場まで移動する足として、eVOLT(電動垂直離着陸機)が使用される。それがもしかしたら現実のものとなる日が来るかもです。
離着陸スペースも非常にコンパクト。かつ静音
他にもeVOLT(電動垂直離着陸機)とヘリコプターの違いを上げれば、離着陸スペースのコンパクトさが挙げられます。
ヘリコプターのようにビルの屋上や空港では、日常の足としては不便。ので、eVOLT(電動垂直離着陸機)の離着陸スペースは渋滞などの多い都市部への設置が検討されています。
また都市部となると気になるのが騒音問題。こちらも電力ということもあってかヘリコプターに比べるとかなり静かだとか。
仮に都市部の駐車スペースがeVOLT(電動垂直離着陸機)用の離着陸スペースになったとて、周辺住民は騒音に悩むこともありません。気になるのは墜落の危険性ですが、こちらもしっかり対策は講じられています。
複数のプロペラ付なので、ヘリコプターより安心かも
eVOLT(電動垂直離着陸機)はヘリコプターと違い複数のプロペラを使っているため、仮に一部のプロペラが止まっても飛び続けることができます。
eVOLT(電動垂直離着陸機)メーカーの独ボロコプター製のボロシティーは18個ものプロペラがついている程です。
ヘリコプターの場合は、滑空するように降下して着陸しなければならず、かなり危険を伴います。
まとめ。eVOLT(電動垂直離着陸機)の未来
空飛ぶタクシー、eVOLT(電動垂直離着陸機)は独、中国、米国など複数のメーカーで機体開発が進められています。競争が激しいということは今後成長する産業と見越してのことでしょう。
耐空証明の取得、既存の航空管制システムへの統合などなど実用化に向けてのハードルはいくつもありますが、パリオリンピックもきっかけに爆発的に普及することを期待します。
早期導入に向けても規制内容も見直されるのではないでしょうか。
長蛇の渋滞を眼下にスイスイと目的地に向かう優越感を近い将来、味わえる日が来るかもしれませんね。