どうしてこんな買い物したの?と後で気づくけど
朝、弁当を買いにコンビニへ。脇目も振らず一直線で弁当売場に向かい、その足でレジへ。最短ルートでお会計もQR決済で済まし、お店を後に。入店から店を出るまでわずか30秒。
僕も含め、せっかちな方はこんな行動パターンかと思います。が、時としてチラッと目に入ったスイーツに手を伸ばすことも稀にあります。
ラジオで絶賛していたどら焼き風マリトッツォについつい手が
ラジオ番組の試食で大絶賛していたセブンイレブンのマリトッツォ。流し聴きしていたのにしっかりと記憶されていたようで、衝動買いしてしまったことがあります。
購入させようという意図したものではないににしろ、ちょっとしたコメントも時として購買に有効なことに気づかされます。
記憶を元に購買、ヒューリスティクス&ハロー効果
このように過去の記憶や経験を元に購買に結びつかせることを、行動経済学ではヒューリスティクスと呼ぶようです。
食べる前に飲む、ケンタにしようというフレーズは、ついつい口をついて出るほど記憶に残りやすい。
このフレーズを脳内で反芻することで、予定外の行動に出てしまうのでしょう。
このヒューリスティクスを上位変換させたのがハロー効果。
売り場で目にする視覚的なインパクトがあるとついつい手にしてしまうというもの。エンド、あるいはワゴンで山積みにした棚作りは、ハロー効果を狙ったものでしょう。
フェイスを取るのに躍起するメーカーに納得
このハロー効果で成功した事例としてよく挙げられるのがコカ・コーラーの檸檬堂です。
氷結という絶対王者の市場で、しれっと王座を奪っちゃったという怪物商品です。
売り場を意識したとも言える幅広い商品ラインナップ。アルコール度数、味をかけ合わせると相当な数になります。
他ブランドの場合、味、アルコール度数が変わればブランドを変えますが、檸檬堂の場合は、あくまでも1ブランド。ってことは売り場として、塊で陳列しなければならず、これが鬼のようなフェイス取りに成功しました。
目の前に檸檬堂の壁がそびえ立っていれば、ハロー効果は絶大。ついつい手が伸びるのも無理はありません。
流行に乗っかるバンドワゴン効果
売り切れ店続出だの世間を騒がせた檸檬堂。この謳い文句に引かれて、日頃はビールしか飲まない僕でも買ってしまうほど。
そこまで人気なら1度飲んでみようと流行りにのっかろうとする。これも行動経済学的には類型化されており、バンドワゴン効果と呼んでいるそうです。
ハンドワゴン効果でよく使われるフレーズとして「全米が泣いた」とか「累計販売◯万個達成」などがあるそうです。
衝動買いさせる仕掛けという視点で売り場を見る
ということで、衝動買いも売り場で巧妙に仕掛けられたトラップにまんまとハメられていたわけです。
これらの行動に再現性があると認められるということを考えると、もはや衝動買いという言葉は当てはまらないのでは?と思った次第です。