ラスト・ワンマイルに苦心
再配達が社会問題になってからというもの、ラストワンマイルがクローズアップされてきました。
各宅配の拠点から各家庭に荷物を運ぶこの部分で、試行錯誤が今なされています。
例えばコンビニが荷物の引取場所になったり、宅配BOXなるものが開発され、再配達を防ぐというもの。
最近では、スマホを使った電子キーを使って宅配スタッフにだけ暗号キーを通知して、荷物を家の中に入れていただくというものなど。
といった具合に、再配達を少なくするために、あの手この手がなされています。
で、今回のお話が、もっとローテクな手法。ありそうでなかったなるほどと納得いくようなサービス。新聞配達のスタッフを使ってラストワンマイル問題をクリアしていこうというものです。
地元のことなら俺に任せろ
その地域の道を知り尽くしている新聞配達員。朝早くから限られた時間の中で、何百件、多いとは何千件にまで及ぶのでしょうか、とにかく効率良いルート選びで新聞をポストしていく。
その特殊能力を宅配にも活かそうというもの。
夕刊も含めれば、1日2回地域を巡回するわけで、新聞だけ運ぶのはもったいない。荷物も一緒に運べば、もっと費用対効果も高まります。
両者の強みをガッチャンコ
この仕組を展開しているのが、佐川急便の元社員が立ち上げたラストワンマイルソリューション。新聞折り込み広告の自動挿入機械大手のプレッシオがこの会社に出資することで、新聞配達の営業所に精通した会社と宅配に精通した会社がタッグを組んで事業を展開しています。
現在は佐川急便から荷物のみの取扱ですが、他の宅配会社の荷物を取り扱うことも視野に入れ、事業の拡大を目指しています。
現在、このサービスを請け負っている営業所は全国で10店ほどですが、2019年には500店の参加を見込んでいます。
新聞配達の営業所にとってもメリットあり
このラストワンマイル事業、参加条件も、かなり新聞配達員に配慮されたもので、本業の忙しさに応じて、受け入れる荷物を決められるというもの。
ので、ひまーな時は宅配事業に力を入れればいい。新聞、折込の次ぐ第三の柱として期待も高まっています。
他にもあるぞ、ラストワンマイル
新聞配達の場合、自宅まで荷物を運んでくれるというメリットがあります。コンビニなどは自ら足を運ぶという必要がありますが、クリーニング屋さんやスーパーなども荷物の引き渡し場所として有効だと思います。
このようにラストワンマイルに関するサービスが広がれば、再配達問題も改善されてくることでしょう。