東京一極集中とは言うけれど・・・
新聞、ニュースでよく耳にする東京一極集中。転入から転出を差し引いて見ると圧倒的に転入が多い。老後は交通の便がいい東京でという声を聞くに、確かにご最もだと思います。
大阪、名古屋と比べてもその差は歴然。他の都市が80年代から横ばいの中、東京はここに最近10%前後を行ったり来たりしているのだからまだまだこの傾向は続くと思います。
県別のGDPでは落ち込みが激しい
1965年、今から40年以上前の高度成長期の時代では、自動車、電機、化学、金属製品など9業種で出荷額は全国1位だった東京。
が、今では印刷、皮革製品の2業種のみ。他は地方都市にその座を奪われています。
出荷額ベースで見ると、その落ち込みレベルのひどさがわかります。
例えば2000年の製造業出荷額は約15兆円。それが2014年には約8兆円と約半分までダウン。
製造業の落ち込みが目につきます。代わりに台頭してきたのがサービス産業。卸売、小売、金融、不動産、情報通信などのサービス産業が1980年の62.3%から2014年には74.9%にアップ。
稼ぐ産業が製造業からサービス産業に大きく様変わりしたのが県別GDPを押し下げているとも言えます。
オフィス賃料の伸び率もイマイチ
ならば、サービス産業を活性化すれば東京の県別GDPも多少は改善するのでは?と素人ながら思います。
が、話はそう簡単に行くものではなく、例えば不動産の賃料では、その伸び率は地方都市に比べるとあまりにも鈍化しています。
2016年10-12月期のオフィスビルの賃料の伸び率はわずか0.4%。対して、札幌2.7%、福岡2.6%となっています。
東京の場合、需要増を見込んでややオフィスが過剰供給らしく値下げをしないと人が集まらない状況が続いています。
一方の地方都市は需要に応じてオフィスビルの建設を進めているので、値崩れを起こしにくい。
確かにこの件に関しては思い当たる点が多く、近頃新しく建設されるビルを多く見ます。
けど、入居者全てで埋まるのかいと不安に思ったり。供給過剰なのではと思うことも。
サービス産業の集積地、東京
サービス産業と言っても不動産に限らず、小売や金融、情報通信などもあるのでこの辺を伸ばしていけばいいんじゃないでしょうか。
東京に生産工場を持つのはまず現実的ではないですし、人も多く集まっていることですし、小売なんぞはこの先伸びていくとは思うのですが・・・
とにかく人が増えているかと言って、経済も必ずしも上向くとは限らない。
経済の難しさを改めて感じたネタでした。