ブルトーザーみたいな上司
社内でも対お客様に対してもブルトーザーみたいな上司についていた若かりし頃。休日なんぞは合ってないようなもので、平然と土日出勤を命じられれる毎日。今で言えば○○ハラで訴えられてもおかしくない。
今振り返ると、あの理不尽すぎる仕事の仕方は、耐性をつけるのは良き経験でした。
じゃ、あの時代に戻れるかと言われたら即、NOと言いますが・・・
親分肌は限界
僕がついた上司だけでなく、昔はそんなブルトーザーみたいな上司が多かったです。
感情に任せてグーパンが出ることも。けど、ちゃんとトラブルが起きた時は自らが出向き頭を下げ、自分の責任だったと深々と頭を垂れる。そんな親分肌な一面が、ある意味、この人なら信じられると部下に思わせるのでしょう。
で、そんな親分肌とニアイコールなスタッフで急成長を遂げたのが味の素。
特に未開拓の海外では、その猪突猛進ぶりの半端無い行動力と生命力で販路を開拓していったようです。
ただでさえ慣れない異国の地。生活習慣から食べるもの、モノの考え方も違う人種を相手に商売するのは相当なストレスのはず。
が、そんなものには意を介さない位の図太さがなければ海外では通用しないのでしょう。
が、ここに来て、そんな親分肌の人材では限界が来ているということで、人材育成の変革を進めているようです。
属人化とは
初めて耳にするこの言葉。ネットによれば知見、ノウハウなど一人の人に集中し、その人がいないと仕事が回らない。人に職能がつくとのこと。
小さな会社ではよくある話。人がやめたとたん、その仕事を回せなくなった、あるいは仕事の質が落ちて取引停止になったとか。
てなわけで、その人材のノウハウ、知見をマニュアル化して、幅広くその職能を共有しようと言う訳ですが、なかなか事は前に進まない。
共通のモノサシが必要
今までの味の素は、この属人中心でしたが、これでは海外事業を拡大するにあたって限界がある。ということで、職能中心の人事制度に切り替えました。
係長の職能はコレ、課長はこの範疇、部長さんは職能はコレといった感じで、クラスに応じて職能を明文化。これにより職能に人がつく形となり、それまでの人中心から職能中心に変化します。
なので、人材の流動性も高まる。
日本で課長職だった人が、タイ拠点の課長職につく。職能があらかじめ決まっているのだから、取り立てて新しいことを覚える必要もなく、スムーズに業務にフィットできる訳です。
このようにして世界共通のモノサシを作ることで、海外事業を拡大させていこうという訳です。
まとめ
とは言うものの、個人的には属人化を重視した方がいいのかなと。クラス別の職能は確かにどの会社もあるけれど、同じ課長職でも、どうして、こんなに差があるのって思うし。
それって個人、個人の持つ能力の差なのかなと。ただ明文化するのはなかななか難しい。その能力さえも評価できる仕組みができれば、属人重視の人事制度でも成立していく気がしました。