お家騒動は古代中国でも頻繁に
古代中国の歴史小説を好んで読んでいますが、必ずと言っていいほど名君の後は、国が乱れます。
君主の息子につくもの、君主の兄弟につくもの、はたまた君主の奥さんにつくもの。そんなお家騒動で戦っている内に他国に攻められ滅びてしまう。
ので、対外的にも国を弱くするお家騒動はないにこしたことはないのですが、そこは人間という生き物ですから、どうしても感情が理性を上回ってしまい制御できなくなってしまうのでしょう。
伊勢丹社長解任
で、今回のテーマとなる日本企業のお家騒動ですが、古代中国のお家騒動とは若干毛色が異なり、部下の不満が爆発して、企業の長を引きずり下ろすというもの。
社長の目に余る暴走っぷりに、部下が危機感を抱き、取締役会というフェアな場で、適切な手続きを踏んでやめてもらう。
このような仕組みがあるからこそ、ボスの解任ができるのでしょう。
戦国期であれば、そこは力づくで首を取るといった形なので、それよりかは健全な気がします。
三越、伊勢丹のクーデタ
三越で言えば、岡田社長の解任はあまりにも有名。会社を私物化してやりたい放題。愛人までしゃしゃり出て、まさらにカオス状態。さすがに社員もこのままでは会社が倒産してしまうと思ったのでしょう。今ではありえない話ですが・・・
他にも今、話題の伊勢丹でも過去には、海外投資への拡大路線が反発をくらい、当時の社長が解任されました。
院政との決別
社長を退いても会長という立場で隠然と影響力を持つトップがいるという企業もよく見られます。
関西電力では、当時の会長を解任しましたが、解任された時は85歳というのですから、とてつもなく長い間、影響力を持っていたんですね。
お家騒動にも色々
社長解任理由は企業によって様々。経営統合への反対や不祥事に関しての責任追及、世襲の排除などなど。
社長業も何かと大変だなと思うと同時に、この会社を未来にまで残すという社員の強い意志が感じられます。
お互い、ある信念に基いて行動してますが、時としてそれが誤っている方向に進んでいることを示唆していると感じました。
まとめ。
昔に比べ、ガバナンスがしっかりしてきた日本企業においては、今後の社長降ろしまに発展する前に何かしらの対策が講じられるのではないかと思います。
といのも、クーデータを行う側も、社長も、双方にとって、クーデータは社会的イメージを悪化させるだけであって、どちらにもメリットがないから。
この先、お家騒動で社長解任が起きないことを切に願うばかりです。
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