核となるパーツが変化
内燃機関型のクルマが世に誕生してから100年以上が立ちました。
この時代、カーメーカーのアイデンティティと言えばエンジンだったことは紛れもない事実。
ポルシェの水平対向エンジンやBMWの直列6気筒などなど、メーカーの走りに対するこだわりが凝縮されていました。
が、この先の100年を見た時に、電動化、自動化、通信というキーワードは外せない。となってくると、これまでのエンジンよりも重要な位置を占めるのが、これまでサブキャブラだった車載用半導体が主役の座に躍り出ることは間違いないかと。
国内車載用半導体がイマイチ
カーメーカーの多くはこれまで外注に頼ってきました。
日本を代表する車載用半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクス。
この世界トップクラスの会社に任せてばおけば問題ないと。とは言っても状況の変化は著しく昨今ではNXPセミコンダクターズなどの後塵を拝する事態に。
世界的に見ても車載向け半導体の将来性を高く評価する風潮もあり、どの会社も買収を繰り返し、規模の拡大に余念がありません。
NXPセミコンダクターズも買収などを行い頑張ってはいるものの、海外勢には遠く及ばないのが実情です。
新会社設立で主導権を握る
そんな状況に危機感をいただいのがトヨタ。このままでは次世代のクルマづくりの核となるパーツを海外勢に握られてしまうとでも思ったのでしょうか、自ら車載向け半導体の新会社をデンソーともに設立しました。
例えば電気自動車の消費電力を左右するパワーモジュールであったり、クルマの周囲を検知するセンサーなどは、ここで開発が進められるようです。。
エヌビディアとも辞さず
さらに興味深いのはプロセッサー分野にまで開発を進めるのではないかとも言われています。
この分野ではエヌビディアが圧倒的な力を誇っている領域です。
デンソーもこの技術力の高さは認めているほど。そこに真っ向勝負を挑むのか否か。この領域にも車載向け半導体と同じ位に重要ですし、ここを握られてしまうと立つ瀬がない。
個人的にはプロセッサー分野も視野に入れているとは思いますが・・・
全方位で次世代への対応進む
ライドシェア分野でウーバーや中国の会社と提供するなど、自前主義のトヨタの変心が大きな話題となりましたが、守るべき所は自前という印象を持ちました。
自前、オープンイノベーションを織り交ぜて次世代カーの主導権争いを繰り広げる自動車業界。
今後の動向が楽しみでなりません。