EV時代を見据えた大移動始まる

クルマ部品自動車業界

EVで部品点数激減の悲劇

長く続いた内燃機関のクルマも、そろそろ世代交代と言いましょうか、世界ではEVがクルマの主役になりつつあります。

これまで日本経済を牽引してきた自動車業界にとっては新たな飯の種にも繋がる可能性もあり、大いに歓迎ムードかと思いきやさにあらず。

というのも、3万点にも及ぶ自動車が部品が、EVに変わることで1万点に激減してしまう。

ってことは、その分の雇用も蒸発してしまう恐れもあり、のっぴきならない状態にあるのです。

EVに寄せて生き残りをかける

一番の被害者は、これまでクルマ業界の支えてきたサプライヤーの方々。エンジン関連のサプライヤーは特に大打撃を被ることが予想されます。

てなわけで、EV向けのパーツ開発に力を入れ始める部品会社もチラホラ。

例えばエンジン向け部品も、モーター向けに転用すべく軽量化したシャフトを作ってみたり、充電池向けのパーツを開発したみたり、これまでの資産をEVの活用する動きが今粛々と進められています。

異業種に活路を見出す

自動車部品開発で培った血術を異業種に転用させていく動きもチラホラ。その転用の振り幅はかなり大きく、飛行機のパーツにはじまり、農業や食品など多岐にわたります。

第二の創業とでも言いましょうか、来るEV全盛の時代に備えて今から新事業の育成に真剣に取り組む姿勢は、そう簡単には諦めない、しぶとさを感じます。

残存者利益をガッツリと取りに行く

今になって人気に火がついたレコード。CDに取ってかわること数十年。もうレコードの世はこないだろうと撤退した企業は数しれず。

けど、ここに来てレコードのアナログ的な暖かみのある音が再評価され、関連企業は大忙し。

まさに残存者利益の成功例と言ってもいいでしょう。

これと同じことがもしかしたら自動車部品でも起きるかもしれません。

例えばEVになったらお払い箱のエンジン回りの部品ですら、この先も需要は続くと企業提携が進んでいます。事業を売却する企業もあれば、それを買収するも企業もあり、さながら再生工場とも言えるでしょう。

場合によっては、自動車以外の産業にも転用できる可能性もあります。

そこまで悲観的じゃないかも

世の風潮は、EV時代で到来で自動車産業大打撃なんて記事を目にしますが、業界はそこまで悲観的でない感じがします。

時代に合わせて主力製品が変わるのはこれまでも経験済み。時代に合わせてどう生き残っていくかといった術は、しっかりと身についている印象を持ちました。

長らく日本経済を牽引してきたこともあり、そう簡単には諦めない。

日本のものづくりの強さをあらためて認識しました。

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