8万台のほとんどがネット経由?
2020年4月、米国でのトヨタの販売台数は約8万台で、そのほとんどがネット経由でした。
コロナ禍ということもあって納得は行きますが、それにしても数が桁違いに多い。
そもそもトヨタではネット販売の準備は整えており、スマートパスとなる自前のサービスを2019年に導入済み。コロナ禍で一気に利用が進むという格好となりました。
このネット販売、購入が決まったら自宅までクルマを届けてくれるというもの。まるでAmazonで買い物するかのごとく、便利な世の中になったことを痛感します。
中国でもネット販売が普及
中国でもネット販売の普及が進んでおり、ある国産会社ではローンや保険の手続きが全てネット上で完結できるというサービスを展開中。
クルマは自宅まで運んでもらえるという米国と同様の納車形態となっています。
さらにドローンを使って、クルマのキーを届けるというサービスも検討しているようで、これまでの仰々しい納車式とは打って変わって未来感溢れるものとなっています。
ディーラースタッフに見送られて店舗を後にするあの光景は昔、昔のお話に変わるかもしれませんね。
オンライン販売に一本化。VW
続いて、欧州でのオンライン販売の動きですが、VWが電気自動車、ID.の販売をオンラインに1本化という大胆な試みを実施中。
そもそも量販車種ではないため、ディーラーの負担を極力減らしたいという意向も含まれていると思います。
今後、この手の車種は実験的にオンライン販売1本化がデフォルトになってくる可能性が高く、他社も追随すると思われます。
で、日本はどうよ。
世界的にオンライン販売が広まる中、日本はと言えば、まだまだといった感じがします。
とは言え、自分が新車を購入した時を思い出してみると、間に販売スタッフが介在はしたものの、そのほとんどはメールやネットでのやり取りに終始。
後は、テレワークでも問題となっているハンコウ問題。紙ベースで書類を用意しなければならず、これがオンライン販売が進まない原因かなと。
警察、陸運局などなども、オンライン化が進むだけでも新車購入はこれまでよりもスムーズになると思うんですけど・・・。
オンライン販売定着後のディーラーの立場
オンライン販売が進むと問題となってくるのが、ディーラーの存在。これまた大きな箱を用意してクルマを展示するという形態も変容してくるのかなと。
試乗車とサービス工場さえあれば、十分オンライン販売を補完できちゃう。
けど、個人的には、どこか無機質で寂しい感じがしてなりません。
販売スタッフとのやりとりもこれまた新車販売にはなくてはならないもの。
これから続く長いクルマ人生を一緒になって面倒見てくれるわけなので、生まれる前から一緒になってあれこれ話し合う場はあってもいいかと思うんですけどね・・・。
クルマのオンライン販売が普及するか否か、注視していきたいと思います。