優等生子会社なのに売却検討のなぜ?

青汁飲料食品メーカー

「まずい。もう一杯」で有名。青汁会社

青汁を一気に世に知らしめたキューサイ。2019年度の売上は約250億円。利益は40億円以上と業績も良いのに、親会社のコカコーラは売却を検討中だとか。

業績が悪くなってから売りに出して買い手が見つからないような残念な事にならないよう早め早めに動いているのでしょう。

両者の利害が一致して子会社化

両者の提携は遡ること約10年前。キューサイは2007年にMBOで上場を廃止。株主となった投資ファンドから全株を取得。これで経営権を取り戻した格好となりました。

が、その後、MBOを組んだファンドの出口戦略を迎え悩んでいた所にコカ・コーラーとの提携の話が浮上しました。

コカ・コーラー側は、当時飲料事業が大苦戦。利益率も悪化し、どうしたものかという所に、相対的に利益率の高いキューサイがまばゆい希望の光に見えました。

という訳で、両者の利害が一致し、キューサイはコカ・コーラー傘下として事業を推進することになったのです。

10年経つけど相乗効果はほぼなし。

提携直後は、健康食品と飲料による相乗効果を発揮したいと意気込んでいたものの、10年間でコラボ商品は、ミニッツメイド おいしいフルーツ青汁のみといった状況。

なかなか結果が出ない状況もあってか、売却を検討しはじめたのだと思います。

加えて米国からの親会社は、そもそもこの提携は反対していたようで、提携後も提携解消を迫っていたようで、それも影響しているかもしれません。

優良企業だけど、値段で二の足を踏む

で、テスト的に売り出されたキューサイの買収額は300億~400億円。

優良企業だけに、引く手数多と思いきや、数百億円を出して買う企業でもないという反応はイマイチ。

健康食品関係はリピーターも多く、安定した売上が見込めます。コロナ禍でさらに健康に対する意識も高まっています。

加えて販路は通販が主体で、コロナの影響も少ない。

となると、2019年度のレベルの売上を継続的に達成できる力を持っており、10年立つ前に買収金額は回収できちゃうじゃんと思うのですが・・・

どこへ行く、青汁会社

このままコカ・コーラー傘下のままで行くのか、はたまたコカ・コーラの好敵手サントリー傘下に鞍替えするのか、もしくは異業種の健康系企業に買収されるのか、今後の動向を注視していきたいと思います。

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