ワタミ再建なるか、神明との資本提携

依然苦しい状況は変わらじ・・・

高価格帯にシフトしてみたり、店舗を改装したりとしたものの未だ完全復活とはいかないワタミ。2015年4－9月期実績は約20億円の赤字。本業は厳しい状態が続いています。

介護事業の売却で210億円得たことで当面は安泰といった感じもしますが、とにかく本業立て直しを急がなきゃということで、2016年1月にコメ卸の最大手、神明と資本提供を結びました。

ワタミとしては、神明との資本提供で、食材の安定調達や新業態の開発を進めたい、言わば居酒屋の収益力向上に重きを置いています。神明と言えば回転寿司チェーン「元気寿司」を成功させてますし、学ぶべき点はあるだろうと・・・。

ワタミのコメ調達量は年間約2800トン。約8億円と言われていまう。そのほとんどが宅配事業の弁当。神明としては、この弁当を取りたい。現在は全量、神明とはなっておらず現会社との契約終了に伴い、神明に切り替わるようです。

外食に力を入れたいワタミに対し、中食に力を入れたい神明。両者の目指す先が異なるのが気になります。果たしてこれでうまくいくのか。

神明が中食に注力するのもわかります。ちょっと前までは、コメの消費量を増やそうと、競合他社のかっぱ寿司と提携したものの、イマイチ成果が上がらずという苦い経験をしています。

それと食の多様化や少子高齢化でコメの消費量が縮小。となると、外食ではなく伸びしろがある中食に力を入れたいというのは頷けます。

神明との提携で、新業態への進出をほのめかしていますが、まさかお寿司屋さんに進出なんてことも考えられます。

元気寿司とはバッティングしない、回らない回転寿司で、チョイと高めの価格設定であれば需要があるかも。

高級寿司屋には行けないけど、高級寿司屋の雰囲気をリーズナブルに味わいたいという人は結構いるかも。

この先、苦しいと言われている外食産業で真っ向勝負するワタミの頑張りに期待したい。