契約直前はちょっとこじれましたが
直前でちょっとしたゴタゴタ感がありましたが、何はともあれシャープと鴻海の契約が成立。ここに日本初の外資傘下の電機メーカーがが誕生しました。
出資額は当初の5000億から4000億円と減額されちゃいましたが、シャープの2016年度の赤字1700億円を帳消しにしてくれるのですから、鴻海さまさまといったところでしょうか。
IGZO技術にご執心
鴻海会長が赤字まみれの電機会社の救済に走ったのか?普通なら誰も手を出さないのに・・・。
それはシャープの先進技術、IGZOに惚れ込んだからと言われています。
数年前に話題を呼んだこの技術。充電からの開放してくれるなんて触れ込みで、スマホの消費電力を劇的に減らしてくれる省エネ技術として、僕の友人もこのスマホに乗り換えていました。
が、最近ではとんとメディアの露出も減り消えゆく技術なのかと思っていました。
ライバル現わる。LTPS
スマホの消費電力を減らす技術として、IGZOと並んで期待されているのが、LTPS(低温ポリシリコン)。スマホに特化した省エネ技術と目されています。
IGZOはどちらかと言うと、タブレットやPCなどスマホに比べややあ大きめのディスプレイに優位性があり、実際アップルのタブレットやPCには既に導入されているとか。
結局の所はアップル次第
鴻海会長がご執心なのも、アップルという大型顧客の獲得にIGZO欠くことのできない技術と踏んだからです。
2017年以降、有機ELディスプレイ化を発表したアップル。その土俵に乗れるのがIGZOといいうわけです。
IGZOは有機ELにも転用できる技術とも言われ、大いに期待が膨らみます。
ネックは莫大な研究開発費
IGZOが、「あの人は今?」的な技術になったのも開発が止まっていたからなのでは?と思います。
というも、この技術の研究開発費が、莫大でシャープが傾きかけた原因とも言われているようです。
莫大な投資をしたのに、上がりが投資に見合うほど回収できていない。
鴻海との契約前には、この事業を本体から切り離そうとまで言われていた技術なのですから・・・
救世主となるか鴻海
この話を振り返ると、遠い昔、ゴーンさんが就任した時のマーチのことを思い出します。
社内の評価はボロクソだったマーチが、ゴーンさんの一声で発売にすることとなり、爆発的にヒットしたという逸話。
社内の評価は最悪でも、外部の人から見れば珠玉の商品にも見える。
IGZOもその道を歩んでもらいたいっす。