まさかの鴻海選択
このブログでも何度か取り上げていたシャープの支援策。新聞、ニュースの取り上げ方を見るに、ほぼ産業革新機構で行くだろうと。
理由は「日本の技術流出防止」。真っ当な理由だけに話しはその方向でまとまったと思い、シャープ社員の人にとっては、それまでライバルだった産業革新機構と一緒になるなんて心中穏やかじゃないだろうなと要らぬ心配までしていました。
が、蓋を開けてみたら、なんと鴻海の支援策に乗っかるとのこと。ぶったげましたよ。
そもそも条件のいい鴻海
そもそも支援条件としては鴻海のが圧倒的に好条件。支援金7000億円に対し、産業革新機構は約3000億円。額面だけ見れば、そりゃ鴻海を選ぶのは至極当然。
けど、他にも鴻海は好条件を連発。会社のバラ売りはしない、雇用は守る、技術流出はしないなどなど。
ここまで好条件を揃えれば、気持ちも揺らぐのはうなずけます。
トドメは会長出陣
どの業界もそうなんでしょうか、実務担当レベルではなかなか交渉事がまとまらない。が、トップが交渉の場に立った瞬間、事がすんなりとまとまる。
鴻海も会長直々にシャープを訪問し、会長の口から支援策を語ったと言うじゃありませんか
その日を境に潮目が変わったとも
野球に例えるなら、無死満塁で豪腕ピッチャーがリリーフして、三者連続三振に斬っちゃうような逆転劇が見ているよう。
挽回なるか産業革新機構
一転して窮地に追い込まれた産業革新機構。そもそもは成長産業への投資が目的だけに傾いた会社の支援に税金を投入するのは国民の理解がエられない。
なので液晶事業だけを切り出す苦肉の策に至ったわけですが、それでも支援金の積み増しは難しい。
それに鴻海のように「まるごと支援」ができない訳ですし・・・
まだまだ余談は許さない
最終結論はまだまだ出ていないようなので、鴻海、産業革新機構両者との交渉は継続して進めていくとのこと。
なので、またまた土壇場でひっくり返ることもありえます。
まとめ
社員を雇用を守るという意味合いもある今回の鴻海選択。ただ取締役の中には、株主が納得いく支援という声もあり、あらためて会社は株主のものでもあるんだなと実感。
仮に鴻海傘下でシャープが復活するようなことがあれば、社員も株主もホクホクなんでしょうけど・・・
消費者にとっても、今よりも魅力ある家電メーカーになることを切に願います。