ホンハイ傘下になったはいいけど
2016年、ホンハイ傘下となったシャープ。決定に至るまでは紆余曲折ありましたが、リストラはしないということと、提携の金額の多さにホンハイに傾きました。
が、フタを開けてみると、リストラをもほのめかす発言もあり、ホンハイにしてやられた感じが否めません。
とにもかくにも、早期黒字化が大命題であることは確か。
で、早速その黒字化に向けて動き出しているというのですから、さすがホンハイといった所です。
高らかに黒字化を宣言
社長自ら2016年11月に「遅くとも2018年度に東証1部復帰を目指す」というメッセージが全社員に向けて発信されました。
このメッセージは、社内のモチベーションを上げるのに十分な効果があると思います。
昨日まで隣の席にいた人がいなくなるような暗い環境の中で、何もまして勇気づけられる言葉だったはず。
で、この社長の発言。ちゃんとした根拠をもとにした発言というのだからすごい。
2017年3月期には営業損益が257億円の黒字になることが見えてきたというのです。
痛みを伴う改革も有るかと思いますが、実はかなりエグいことをして、黒字化を達成しているのです。
外販を絞り内販を重視
シャープの液晶パネルの得意先と言えばサムスン。
大口顧客だけに条件もかなりシビアなことは予想がつきます。これを潔く諦めて供給を停めました。
シャープ側としても、言い分はあるでしょう。利益の少ない顧客に商品を提供し続けるのは今の体力的には厳しいとか。
んで、サムスンに供給予定の液晶パネルを自社で販売していこうというもの。
ECでバカ売れ
販売先は、中国最大手のアリババ。その販売施策というのが、通販でよく見られるオマケ商法。液晶テレビを今買うと、もれなくオマケがついてくるとういもの。
そのオマケが、液晶テレビ。70インチの液晶テレビを買うと、もれなく60インチの液晶テレビもついてくるという破格の販売施策。
この施策で、1日だけで約1万台を販売。中国市場ではまだまだ知名度の低いシャープですが、これにより多少なりとも認知度が高まったのは言うまでもありません。
内販重視は吉とでうか
ホンハイ傘下になる前にも、シャープは内販を重視して、他メーカーへの供給が滞り、大顰蹙をかったことがあります。
販売好調な時はそれでいいですが、窮地に陥った時に他メーカーが助けてくれるのか?というのが不安でなりません。
自分の所だけ得するというのは、あまりよろしくないかなと。
かと言って、従来通りの事業展開だとV字回復もままならいですし、モチベーションを上げるためにも、この状況においては必要不可欠なのでしょう。
外資が本気になると恐ろしいことを学びました。