実力はあるんだけれど・・・
今は芽が出ていないけど将来的には大きなビジネスに変容する可能性がある、あるいは他にはない技術を持っている、はたまた顧客は何気にいっぱい持っているのよと。お金を貸出にはこの上にない良い条件に映りますが、残念なことにそれに見合う担保や信用力がない。そんな残念な会社を金融業界では、金融排除先と呼ぶようです。
で、その多くが中小企業で、融資の依頼先が地方銀行。お金余りと言われるご時世、ホイッとお金を貸してくれると思いきや、そう財布の紐は緩くもなく貸出は慎重。実力があるのに残念なことが起きているのです。
拾う神現わる
そんな状況を好機と見たのか、非銀行系から救済の手が差し伸べられている。まぁ、慈善事業というよりも商売になると踏んだので参入してきたのでしょう。
まず、イチローのCMがすっかり定着したオリックスですが、会計ソフトの弥生と組んで、共同の短期・小口の融資サービスを展開し始めました。
弥生を導入していないとこのサービスは受けられないのですが、その数は数十万とかなりの規模。んで、弥生の会計データとオリックスの与信サービスを組み合わせて、融資するか否かを判定するというもの。
経営者の個人保証や不動産担保も不要。手続きネット経由でできちゃうという手軽さ。日々、忙しく飛び回る中小企業の社長さんにとってはありがたいサービスだと思います。
それ野村にも聞いてみよ
続いては証券会社の野村證券。企業への融資は10年ぶりだとか。こちらは自己資金を使った投資によって融資するというもの。1000億円程度を上限にファンドを組成して、まさしく投資銀行ならではのサービスと言えますね。
実力のある企業を束ねて、投資商品をつくり、で資金を募るというものだと思いますが、その信用度に応じて企業別の組み込み比率を調整しているのでしょう。
業績が思いの他伸び悩む会社があれば比率はグンと下げられたりするんでしょう。
野村證券が再び企業融資を始めたのも、事業承継という今時の深刻な問題が増えているからとのこと。
この作業にするにあたって資金が足りなくてできないとお困りの経営者が多いため、これは商売になると名乗りを上げたのでしょう。
日本経済の要、中小企業
日本経済を支えるのは中小企業とよく耳にします。とにかくその規模が大きいですから、ここのが傾いてしまうと、日本経済も立ち行かない。なのにわかっちゃいるけど融資できない地方銀行。
ならばと、私が私がと手を上げる非銀行系。
この先の融資先が変化していくことでしょう。