クアルコムの軍門に下る
クアルコムとの訴訟合戦のすえ、振り下ろした手を降ろしたアップル
溜まりに溜まったライセンス料を支払い、クアルコムとの和解が成立しました。
思わぬ臨時収入にクアルコムの業績は一気に跳ねたのは記憶に新しいかと思います。
頼りにしていたインテルがさじを投げたものだから、アップルも対抗策が打てず泣く泣く軍門に下った格好となりました。
それほどまでに5G分野の技術はハイレベルということを実感しました。
インテルの通信部門を買収
これでしばらくはクアルコム製の通信装置を使うことになった訳ですが、一方では反撃を機会を伺っている節があるようで、この度、インテルの通信部門を買収。
当然のごとく、アップル作の5G用技術開発が進められていくのでしょう。一度はさじを投げたものの、その部署を自社に取り込み再起を図るとはアップルの執念深さを感じずにはいられません。
これまでも内製化には力を入れてきた
今回の通信装置の内製化の他にも、アップルはこれまでも内製化に力を入れてきました。
例えば2008年にはCPUの設計を手掛ける半導体メーカーを買収したり、GPUコアも内製化、電源を管理するパワーマネジメントICも内製化してきました。
そう考えると、今回の通信装置の自前化も納得が行きます。
よくAndroid OSと比較されるiOS。動作反応の良さやスピード感で言えば圧倒的にiOSの方が使いやすい。
例えばradikoアプリを例にすれば、Android OS だと都度都度、位置情報の取得を求められ、ラジオを聴くまでに3分ほど時間がかかる。
iOSだとタップして即再生OK。
こんな些細な点でも、使い勝手が行き届いている。これもハードウェアを内製化して最適化しているからこその技なんでしょう。
猶予期間は6年?
通信装置について当面は、クアルコム製を使用。2019年4月から6年間の契約だそうですが、この間に自前の通信装置を実用化させていかなければならない訳で、開発がうまく進まなければ、またまたクアルコムにお世話にならざるを得ないという訳です。
6年という歳月はIT業界ではかなり長く感じます。この間にも、技術はどんどん進化していくことが予想され、開発しながら最新の技術をキャッチアップしてかなければならないのですから、中の人も相当大変でしょう。
ファーウェイに追いつくのはいつ?
クアルコムをお手本に開発は進められると思いますが、クアルコムよりも優れているとも言われるファーウェイもいるわけで、競合は数多くいる感じがします。
とにかくiPhoneユーザーとしては、5Gになっても変わらない使い勝手良さは保ってほしいと切に願うばかりです