2020年9月、いよいよ供給ストップ始まる
サプライチェーンで規制が入ったのが今やサムスンを抜いて世界NO.1のシェアを誇るスマホ。
そもそもファーフェイは、半導体の設計を自社で行い、生産は海外企業に委託というファブレスという形態。
今回、その半導体製造会社が米国の呼びかけに応じてファーフェイ製の半導体生産を行わなくなりました。
今回取引を停止を行ったのが、台湾TMSC、台湾メディアテック、米クアルコムに韓国サムスンなどなど。
ファーフェイにとっても痛手ですが、仕事を請け負う取引先もかなりの被害を被ることでしょう。なんてたってお客さんは世界NO.1の会社ですから取引額も相当でしょう。
ファーフェイ製品高騰?
取引停止となる9/15までに、ファーフェイの取った行動はと言えば在庫の積み増し。
お隣台湾のTMSC、メディアテックから専用のチャーター機をも出動させて本国への輸送を増やしたとか。
まるで増税前のビール買い占め、タバコ買い占めにも近いものがありますが、急場しのぎとしてはこれが現段階における最善の策なのでしょう。
このような状況を知ってか知らずか、消費者の間ではファーフェイ製品が今後品薄になるのではという噂が飛び交い、ファーフェイ製スマホが高騰しているようです。
待たれるハイシリコンの成長
米国による封鎖作戦を受け、ファーフェイもこれまで海外に委託してた半導体生産を国内に切り替えるべく着々と準備を進めています。
その製造会社の筆頭が関連会社のハイシリコン。確か近年目覚ましい成長を遂げている会社で米国でも警戒しているほどの企業です。
現状では台湾TMSCと比べると10年ほどのひらきがあると揶揄されておりますが、今のハイシリコンならもっと早くこの差を縮め、さらに先を行くことも考えられます。
プロジェクト「南泥湾計画」に秘めた想い
ファーフェイも米国の封鎖大作戦に対抗して、中国共産党の故事にちなんだ「南泥湾計画」作戦を始動しました。
こちら第2次世界大戦中に、日本軍と国民党から封鎖を受けてジリ貧だったものの、荒れ地を開墾してこの難局を打開したというもの。
といった具合に真っ向勝負を挑む姿勢を示したファーフェイ。その「今に見ていろ」的な不屈の精神には頭の下がる思いです。
中国政府とのつながりを疑われる中で、なぜに共産党の故事にちなんだプロジェクト名をつけたのかがちょっと不可解。
例えば「窮鼠猫を噛む」とか、「大器晩成」とか、「捲土重来」とか・・・。
この例えも、ファーフェイの想いにピタッと来るものではありませんが、とにかく本気で戦う姿勢を宣言したファーフェイの今後の動向に注目です。
製品の使い勝手は良いので、頑張って欲しいです。