診察はパソコンでカチャカチャ
お医者さんに年数回お世話になるけど、気になるのがお医者さんがパソコンを使いながら、診察をしている。「いつから?」、「頭痛は?」、「関節の痛みは?」。数々の質問をしては、パソコンに僕の回答を入力し、ウィルス性の風邪ですねって。
ものの2-3分で、診察終了。これがあっけないほど早くて、早くて・・・。
診療履歴を蓄積
この秒速の診察を可能にしているのが、ビッグデータ。膨大な患者の診療履歴やら処方履歴が蓄積されたデータで、症状を入力すれば、その症状にあった薬などを選びだしてくれるというもの。
といった具合に医療の世界でもビックデータの活用が進んでいます。
業界を牽引するのはベンチャー。
ヘルスケア市場は、有望な市場だとわかっていてもなかなか実績を上げられない大手を尻目に快走を続けるのが、ベンチャーのメディカル・データ・ビジョン(MDV)。
なんと900万人の患者データを保有。保守的な病院に切り込むのは相当大変だったと思いますが、その開拓手法に関心させられます。
まずは経営支援という切り口で。
いきなり患者さんのデータを扱わせてくれというのはハードルが高すぎ。なので、まずは病院の経営支援ソフトの販売と保守というカタチで病院の硬い扉を開け、信頼関係を築く期間として活動。
赤字続きで苦しかったけれど、病名ごとに医療費が定額となる「DPC制度」導入で潮目が一気に変わることに。
利益を出したいという要望にチャンスあり
病院としては、いかに効率よく診察して利益を出さんと経営が成り立たない。そこでビッグデータの活用となるわけです。
早速、診療データのデータ分析サービスを始めると当初は33の病院に留まっていたのが、口コミで広がり700まで拡大。医療の診療データを取り扱う会社として一気に注目を浴びることになりました。
まずは信頼関係
新規顧客獲得とは言っても、そうカンタンに取引開始とは行かない。まずは身を切ってでも信頼関係を築くことに専念したのが、この会社の成功の要因だと思います。
赤字が数年続いても、やりきる強さは示唆に富んでいて、色々と学ぶ点の多い内容でした。