徹夜続きのお供。アリナミンV
20代の頃は多少の無理をしても身体は何とか持ちこたえてくれていました。
徹夜明けの朦朧とした中で、オフィスの床から目覚めタバコを吸って一回目の覚醒。続いてアリナミンVを飲むとニ回目の覚醒。
これで何とか忙しい時期を乗り越えていました。というわけで、いい意味でブラック企業の社員の中では、絶大な信用得ていたのがアリナミンVなのです。あくまでも個人的な意見ですが・・・。
まさかの売却リスト入?アリナミンV
武田薬品の名前もアリナミンVを通じて知る人も多いのではないでしょうか。
そんな看板商品なのに売却リストに乗ってしまうというのですから、アリナミンVとしても、さぞ悔しいことでしょう。
アリナミンが属する会社は一般用医薬品をメインに取り扱う武田コンシューマーヘルスケア。
この会社が、売却に出されています。その額約400億円。イマイチピンと来ない数字ですが、この金額EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)という耳慣れないワードですが、とにかくこの数字の約20倍に相当するというもの。
てなわけで、その道のプロとしては「高すぎるよ」という声も出ています。
これまでの功績。アリナミンV
武田薬品としても、これまでのアリナミンVの功績を讃え、リスペクトの気持ちを反映したものだと思います。
これまでアリナミンVで得た資金を他の医薬品開発に投下し、後に「タケプロン」、「アクトス」といった大型薬の開発につなげています。
言わば研究開発費の資金源として、これまで頑張ってきたのです。
ライバルを利することに?
まだ買収の行方はわかりませんが、触手を伸ばしているのが一般用医薬品で首位を走る大正製薬。
リポビタンD、パブロンなどで有名なあの会社です。現在、国内シェアは13%で頭一つ抜けている存在だとか。
武田コンシューマーヘルスケアの買収が叶えば、シェアは20%に迫り、ほぼ国内では無双状態に。
アリナミンV買収で、ライバルを利するほど、武田薬品の財務状況は非常に厳しい状態であると言えます。
背に腹は変えられんよ・・・
全て元凶は、2019年のシャイア買収。6兆円もの大金をはたいて買ったけど、財務が傷んで傷んで・・・。
既に眼科用治療約事業を、スイスのノバルティスに売却しており、着々と非中核事業の売却を進め、借金返済に勤しんでいます。
詰まるところ、一般用医薬品も中核事業ではないということ。
というわけで、この先、武田はどこに向かうのか。コロナの治療薬開発に力を入れるのか。海外勢の医薬業界が連日報道されを見るにつけ、日本企業も頑張って欲しいと思った次第です。
それにしても、仮に大正製薬にアリナミンVが仲間入りしたら、リポビタンDとのコラボ商品は出るのか。興味が付きません・・・。