馴染みの薄い防衛産業の業界事情

軍産複合体という言葉を思い出す

防衛関連企業という言葉を聞くと真っ先に思い出すのが、軍産複合体という言葉です。

日常会話ではまず口にしないワードですが、この言葉を知ったのが、落合信彦著の二〇三九年の真実―ケネディを殺った男たち (集英社文庫)

戦争に反対するケネディを目障りこの上なく感じていたある政府系組織が暗殺に関与していたというお話。

本当の所はわかりませんが、このケネディを敵対していたのが、戦争で経済が浮揚すると考えていた輩どもで、これを軍産複合体と読んでいました。

確かに日本の戦後復興も朝鮮戦争という特需があったと言われますから、戦争はある意味経済を上向かせる力があったのでしょう。

日本の防衛政策の歴史を簡単に

話を元に戻すします。では、日本に軍産複合体というのが当てはまるかと言うと、全く当てはまりません。

というのも、古くから海外への武器輸出が禁止されていたからなんです。

それが武器輸出三原則です。

  • 共産圏
  • 国連決議で武器禁輸の対象国
  • 国際紛争などの当事国
  • 上記には武器輸出を禁止するというもの。

    ということで防衛産業の商売は国内に限定され、プレーヤーは限定されていました。

    川崎重工業三菱重工IHIなどです。

    ところが武器輸出三原則も時代ともに変化し、2011年には部分的に緩和され、国際共同開発・生産、海外移転を条件付きで容認となり、2014年の防衛装備移転三原則でさらに輸出の緩和が進んだのです。

    武器

    防衛産業もそう素直に喜べない

    国の政策が緩和方向に動いたわけですから、防衛関連の商材を扱う企業にとっては顧客の幅も増え好意的に受け止められているのかと思いきや、そうでもないというのが実情のようです。

    というのも、川崎重工業、IHI、三菱重工業とも、防衛関連の事業をメインで扱っているわけでもなく売上高に占める割合は全体で見るとごくわずか。

    戦闘機

    となると稼ぎ頭の事業でない限り、そう人も割り当てることができない。

    人も予算もカツカツの状態。国内のお客様相手で手一杯なのに海外のお客様も相手にと急に言われてもそう簡単に対応しきれない。

    防衛産業にかかわらず、これはどの業界にも共通する悩みです。

    しかも米国からの輸入が年々増していることを考えると競争が激化している中といのも悩みの種であるわけです。

    世のトレンドは共同開発

    てな訳で、いきなり輸出に踏み切るのがハードルが高すぎるので、国際共同開発への参加や海外からライセンス供与を受けて、それを逆輸入といったことを検討しています。

    日本の軍産複合体にならないことを祈るばかりです。

    残業