1998年のトピックス
1998年と言えば、前園や城などがいたサッカーオリンピック代表のマイアミの奇跡を思い出します。そんな日本が熱狂に沸く中で、小売業では旧勢力の衰退と新勢力の勃興が見られました。
旧勢力とは主には百貨店を指しますが、東急百貨店の日本橋店が閉鎖を決め都心の主要店舗が淘汰が始まりました。
一方、新勢力はと言えば、ユニクロ。それまでは1万円近いフリースを2000円という破格の価格で売り出し、爆発的ヒットを記録。
ここに全ての商品を揃える百貨店よりも、専門店で購入するというトレンドが生まれたと言えます。
そして10年後の2008年
10年前と比べると、その傾向がより強まった印象を受けます。あの三越が単独での生き残りを断念し、伊勢丹と統合。一方、ユニクロに代表されるファーストファッションは、海外のH&Mが日本初上陸を果たし、専門店の強さがさらに増していきました。
20年後の今を見ると・・・
百貨店の状況を見れば、さらに厳しさを増し、2018年には伊勢丹の松戸店、西武の船橋店が閉鎖します。
数年以内に百貨店の数は200店舗を切ると言われているほどに。
といった具合に、この20年間は、百貨店にとっては大変厳しい時代でした。
が、近年ではユニクロを初め小売業全般にもこの厳しさが波及しています。新たな敵となるのが、ネット。アマゾンに代表されるEC系の普及で、どこもかしこも苦戦を強いられています。
アメリカはさらに深刻
米国では、ファーストファッションの代表とも言えるギャップが、3年間で200店舗を閉鎖すると発表。家電や玩具店も含めるとその規模は1万店位にもなるとか。
小売業に占めるネット比率は米国では8-9%と言われていますが、全体の10%満たない数字でも、相当なダメージを被ることが見てとれます。
世界NO.1の小売業、オールマートも、ネットビジネスに力を入れ始め、一定の成果を上げています。社名から、ストアを消したりと、これからは店舗とネットの両輪で商売をしていく姿勢が見て取れます。
この先の日本の店舗は・・・
小売に占めるネット比率は日本の場合、5%。米国の約半分程度のシェアですが、今の状況から見るとさらに拡大することが予想されます。
となると当然、閉鎖する店舗も増えてくる可能性大。ネットを活用したビジネスを始める企業も増え始めていることから、今後は店舗とネットの両輪で商売というのが主流になっていくことでしょう。