コロナ禍で訪日客激減。前年同月比99%減
コロナが流行してから、早1年。生活環境も収入環境も大きく変化しました。中でも訪日外国人を目当てにして観光業や小売業ではこの1年は相当厳しいかったでしょう。
2021年2月の訪日外国人数は前年同月比99%減のたったの7400人。一人当たりの平均消費額が約20万円なので2月は約15億円規模とお寒い結果になります。
コロナがなければ、この100倍の1500億円。そう考えるといかに観光業、小売業が大打撃を受けたかがわかります。
初めて耳にする「旅行収入」とはなにもの
旅行収入とは外国人による消費額を指し示すもので、この内訳は、旅行で訪日した外国人の消費額もあれば、留学生の消費額も含まれているとのこと。
んで、先に挙げた2021年の激減した訪日外国人の消費額が約15億円なのに、実際の旅行収入は443億円でした。
ということは、この400億円強の収入は留学生達の消費額によるもので、コロナ禍で訪日客が激減する中、旅行収入を下支えしているとも言えるでしょう。
海外では底堅い留学生からの収入
日本に比べると外出や経済活動が厳しく制限されている海外。当然、観光で訪れる外国人は皆無。訪日外国人による消費は日本のそれよりもかなりひどい結果になっているでしょう。
が、「旅行収入」で見るとマイナス幅は日本よりも少ない。日本の留学生が28万人に対し、英国は55万人、米国にいたっては107万人。2020年の消費額は約4兆円というのだから、留学生による消費はバカにできません。
元々は貿易収支改善が目的。インバウンドの活性化
日本の経常収支は、これまで貿易黒字で外貨を稼いでいましたが、2011年震災以降、火力発電燃料の輸入が激増し、貿易収支が赤字に転落することがままありました。
この収支を改善すべく目をつけたのが旅行収入。観光立国日本と大々的にうたっていたのも旅行収入を上げるためのものでした。
一方、留学生向けなのか、ビザ発給要件などの緩和もすすめるなど、留学生収入の拡大も狙っていきました。
もうしばらくは続くであろうコロナ禍。外国人旅行者からの収入はほぼなし。となると、旅行収入を支えるのは留学生による消費。
とは言え、海外に比べ日本には、この大学、大学院で学びたいという学校が少ないのが、そもそもの問題かなと。
魅力ある学校が増えれば、自然と世界の学生さん達は集まってくるとは思うのですが・・・。