鳥肌ものの演奏「それだけが僕の世界」

それだけが僕の世界アジア映画

疾走した母とまさかの再会

父親のあまりの暴力に耐えかねて子供を置いて失踪した母。

やまない父からの暴力に一人で耐え抜き、何とか大人になったイ・ビョンホン演じるジョハ。

ボクシングでチャンピオンまで登りつめたものの、その後の人生は日雇いバイトで何とか食いつなぐといった厳しい生活を余儀なくされていました。

そんな矢先に、偶然にも飲み屋で失踪した母と再会。母は捨てて逃げたことを謝るものの、ジョハとどうしても受け入れませんでした。

結果的に捨てて逃げたことになりましたが、母としては、離れて暮らしている間、ずっとジョハのことを忘れることはなかったのでしょう。

知らぬ間に弟ができていた

とは言え、母からの再三の説得により、しばらくの間、母の家に世話になることになりました。

驚いたのが知らぬ間に、弟ができていたこと。

お互い兄弟であることがしっくりこない様子でしたが、とにもかくにも同居生活が始まりました。

その才能はプロをも動かす?

弟のジンテは自閉症でコミュニケーションがやや苦手な所があるものの、ピアノを弾かせたらプロ級の腕前。

それもスマホの映像を見ただけで耳コピできちゃうというのだから恐ろしい才能の持ち主です。

事故でピアノを弾くことから身を引いたピアニストが、再びピアノを弾き始めるなど、ジンテのピアノには人の心を動かす不思議な魅力がありました。

クライマックスのオーケストラとの演奏は鳥肌もの。スタンディングオベーションまでは行かないまでも会場は拍手喝采。

見ている僕も、このシーンは激しく感動しましたね。

怖いけど一緒にいると嬉しい

同居し始めた頃は、母がジョテばかりを大事にする姿に戸惑いは感じていたものの、徐々にその環境を受け入れていき、お兄ちゃんという意識が芽生えたようにも見えました。

一方、ジョテは、兄の前ではキャッチャーマスクをして完全防備。いつ殴れるかわからない。その防御のためということなのですが・・・。

とは言え、心の底から怖がっているのではなく、ジョテなりのうれしいの表現法にもみえました。

社会で働くことを経験させようとジョテにビラ配りをさせたり、ボクシングを教えたりする兄ですが、そんな兄との暮らしを満足しているようで、怖いけれど一緒に入れて嬉しいと言い表し所にウルッと来てしまいました。

次第に心を開く兄。

当初は収入が安定してきたら家を出るといっていたジョハ

海外でボクシングのスパーリング相手の募集の仕事のオファーが舞い込み渡米を決めますが、果たしてジョテと母を置いて家を出てしまうのか。

それだけが僕の世界

最後はじわりと来るシーンに、そうゆうことかと思うことを請け合いです。

ぜひ御覧ください。

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