無期限停止がなければ・・・「アリ」

モハメド・アリハリウッド

レジェンドボクサー、モハメド・アリ

ヘビー級王者として、マイク・タイソンと並んで僕の中で印象深いボクサーと言ったらモハメド・アリ。けど、現役バリバリの頃をリアルタイムで観たことはなく、この作品を通じてその凄さを初めて知りました。

アリキックは知っているけど、モハメド・アリは知らないという人にはぜひ観て欲しい作品です。

モハメド・アリ

時は黒人差別がひどかった1960年前半

作品は彼の世界タイトル挑戦からスタートします。当時向かう所敵なしのチャンピオン。方やまだ無名の挑戦者。

黒人に対しての差別もひどく、モハメド・アリがロードワークしているだけなのに、警察に職務質問されたり、バスは黒人と白人でシートが分かれていたりと差別の激しい時代。

チャンピオンになって、そんな世の中を変えてやるという強い意志が感じられました。

親友の死。そして改名

あの黒人差別運動で有名なマルコムXともアリは友達だったことは、この作品で知った事実。

マルコムXを危険視する団体に命を終われ、演説中に銃弾に倒れるという悲劇を味わうことになります。

で、余談ですが、この事件の前にモハメド・アリに改名。アリがイスラム教徒だったことも初めて知りました。

話を戻して、アリのその後

チャンピオンとなったアリを襲った悲劇と言えば無期限停止処分でしょう。ベトナム戦争の徴兵を断ったということで裁判で争うことに。裁判で争う資金もそこをつき、一気に人生のどん底に落とされます。

今では考えられない罪状ですが、当時は国に強制力というのが相当強かったのでしょう。

最終的には最高裁で勝訴となり無罪判決となった訳ですが、あまりにも試合から遠ざかっていたために復帰戦はKO負け。

モハメド・アリ

01 Oct 1975, Manila, Philippines — Muhammad Ali (r) punches Joe Frazier (l) in the head during the seventh round of their boxing match. Referee Carlos Padilla, Jr. (c) supervises this heavyweight match in Manila, Philippines, in 1975. — Image by © Bettmann/CORBIS

普通ならここで引退しちゃうんですけどね・・・

あのフォアマンとのタイトル戦

アリにKO勝ちしたフレジャーでしたが、なんとフォアマンにフルボッコされてKO負け。アリの復帰第2戦はフォアマンとなった訳です。

アリにとってはさらにハードルが上がる試練となしましたが、見事KO勝ち。

モハメド・アリ

世界チャンピオンに返り咲くことができました。

悔やまれる無期限停止期間

その後、タイトル戦で敗れるも再び王者に返り咲くなどその不屈の精神にただただ頭の下がる思いです。

もし、5年にも及ぶ無期限停止期間がなければ、彼の戦績はもっと輝かしいものになっていたはず。

そんな姿を観てみたかった・・・

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