撤退戦の難しさまざまざと
作品は第二次世界大戦時の本当にあったダンケルクの戦い。ドイツ軍に攻め込まれ続け、船で本国に向けて撤退するシーンを描いていますが、ことごとくドイツ軍に阻止されて、この作戦自体失敗するのでは?とヤキモチしながら見ていました。
本来なら敵に対して正面切って戦えばいいのですが、撤退となると敵に背を向けながらの戦いともなるので防戦一方となるのは無理もありませんが、ここまで戦力に差が出てしまうのかという視点で終始見ていました。
フランス人は駄目って。かわいそすぎる
ダンケルクの砂浜には、数十万規模のイギリス兵士が列をなして、船を待っっている姿は壮観。これを本国に輸送となると相当な数の輸送船が必要。
船を待つ兵士も我先にとパニック状態。でも、こうゆう時は軍隊だけに規律はしっかりと守られ、不平は不満はあるもののしっかり列を作って待っている姿は偉いなと思いました。
民間人となれば、こうもスムーズには行かないでしょうね。
で、本作品の主人公がドイツに攻め込まれてヒィヒィ言っているフランス人。
イギリス人優先とはわかりつつも、ダンケルクまで足を運び、イギリス兵の軍服を来て紛れ込みに成功。
長い乗船の列も負傷兵の運び役に扮したものだから、優先的に前に回され、何と輸送船に乗り込む事に成功。
これで無事、ドイツの攻勢から逃げ出せるとほっとひと安心。共に乗船した兵士はおおよそ数百人に近く。他にも負傷兵を介護する看護師の姿や食事を振る舞う給食のおばちゃんまで、船全体、戦地から無事脱出できた事を祝う感じが充満していました。
俺も、俺もはわかる気がする
港は出港してしばらくしたら、いきなり船室が大きく揺れ、その直後に海水が船の中に。さっきまでの幸福な時間が一気に地獄のような時間に様変わり。我先に逃げ惑う兵士。パニックしているものだから、出口はギューギュー。死を直前にすると、人は我先にという気持ちが出てしまうものだなと。
ということで、この救助船はあえなく沈没。船外に逃げ切った兵士達も海に投げ出され場合によっては溺死してしまったでしょう。
といった具合に、船を乗り換えようとしても次々とドイツ軍の餌食になり、一向に救出作戦はすすんでいきませんでした。
英雄となったパイロット
これも全てドイツ軍の飛行機による爆弾投下。これを止めない限り救出作戦は成功しない。
そこでイギリス空軍は撃墜に向かい、空のバトルが激しく繰り広げられるのです。
しかもたったの3機という寂しい感じがしますが、結果的にこの3機の八面六臂の活躍で、この脱出作戦は成功するのですが・・・
最終的には30万人の脱出に成功したと言われるダンケルクの戦い。人的資源の保全という意味で大きな成功を上げたと認められています。