よくあるボクシング映画だけど・・・
ロッキーという大ヒット映画があるだけに、ボクシングものの作品はどうしても観る前から見飽きた感がつきまとい、制作側があえてこのストーリーに挑戦したのは称賛に値します。
ロッキーと一緒じゃんと言われないように、スートーリーを構築していかないとならないのですから。
で、この作品、家族という要素を取り入れて、グイグイと感情移入させちゃってます。
あらすじは
46戦無敗のボクサーが、奥さんの死をきっかけに転落人生を余儀なくされ、そこから見事を復活を果たすというお話。
主人公のホープはとにかく打たれて何ぼのファイタータイプ。矢吹丈タイプとでも言いましょうか。
相手にやたらめたら殴られることで、それを己の怒りに点火剤として、火がついたら、それまでのボクシングとは打って変わって、キレキレのボクシングに切り替わります。
それが名トレーナーとの出会いでボクシングスタイルさえも生まれ変わるのです。
怒りは自分を丸裸にする
名トレーナーからまず言われたのがアンガーマネジメント。怒りというのものは自分自身を丸裸にしてしまう。それがスキだらけとなって相手に良いようにやらちゃうんだよと。
この言葉にはビビッと来ましたね。怒りに任せて放つ言葉って、支離滅裂なんですよね。僕の場合。言いたいことの半分も言えなくて。逆に反論されちゃって、あたふたすることもあって。
二つ目が防御。モハメドアリのように相手のパンチをかわす技術を徹底的に練習します。
ボクシングは打たせて当てるものだという、この名セリフもビビッと来るものがありました。
あとは娘との関係修復
昨日まで豪邸暮らしだったのに、今では3畳のアパート暮らし。仕事はジムの夜間のお掃除。
こんな辛い暮らしを我慢できるのも離れ離れになった娘の存在があったから。
子育て管理能力なしということで施設に入れられ、彼女との同居はしっかりと職について、娘を養っていける経済力が持つというのが条件。
一日も早く娘との暮らしを再会できるよう、心を入替えて精進していたのに、娘からは「ママの代わりにパパが死ねば良かった」だの、面会を何度も拒否られたり、さらなる辛い仕打ちが待っています。
まさかの世界タイトル戦
そんな失意の中、飛び込んできたのが世界タイトル戦。
ライセンスを剥奪され、二度とプロには戻れないと思っていたのに、大物プロモーターの一声でプロ復帰。さすがお金の匂いには敏感。
主人公がホープが世界チャンピオン時代から因縁の相手だった、現世界チャンピオンとの対戦が決まりました。相手は自分よりもとてつもなく若く、対してホープはピークを過ぎた中年ボクサー。
勝敗は目にみえているのに、娘のため、生活のためこの話を受け入れることにしたのです。
で、最後は、「そうなりますよね」というほぼ想定通りでしたが、最後までハラハラドキドキで観賞することができました。
僕の中ではロッキーを軽く超えています。